11日まで東京ビッグサイトにて一般公開が行われる「第42回東京モーターショー2011」。前回のショー(2009年)では9社9ブランドの参加にとどまった輸入車も、今回はヨーロッパを中心に21社25ブランドがブースを出している。ここでは海外各ブランドの出品ラインナップを簡単に紹介したい。
メルセデス・ベンツから自動車誕生125周年記念モデルが
東展示棟の東1~3ホールに出展しているのはメルセデス・ベンツやルノーなど。メルセデス・ベンツは日本初披露となるモデル9台を含む計23台を出品している。
コンセプトカーの「F 125!」は、自動車誕生125周年を記念してつくられたモデル。「ゼロエミッション」を目標に開発中の「F-Cell」(水素燃料電池を用いたパワートレイン)をはじめ、4WD機構「e4MATIC」、軽量ハイブリッド構造ボディシェルなど先端テクノロジーを多く採用し、航続距離最長1,000kmを実現。大型セダンの未来を示すラグジュアリーカーとなった。
その他、「Concept Aクラス」や新型Bクラス、新型Mクラス、日本カー・オブ・ザ・イヤー「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したCクラスなども展示。同社が展開するAMGやスマートからもジャパンプレミアモデルが登場している。
往年の名車ビートル&タイプ2を"トリビュート"したフォルクスワーゲン
東4~6ホールでは、フォルクスワーゲン、ポルシェ、アウディ、ロータスが出展している。
フォルクスワーゲンのブースでは、未来のSUVコンセプト「Cross Coupe(クロス クーペ)」、パサートシリーズの新作「Passat Alltrack(パサート オールトラック)」が世界初披露された。
日本仕様の「ザ・ビートル」も発表されている。累計2,150万台を販売した初代ビートルをトリビュートしたモデルで、ドイツ本国で設定された3グレードのうち、「ザ・ビートル デザイン」のファブリック(標準)仕様と、これをベースにしたレザーパッケージ仕様の2モデルが導入される予定だ。会場では、ギターやアンプで有名なフェンダーとコラボした「ザ・ビートル フェンダー」も展示している。
1950年代にデビューし、ドイツでは「ブリー」、日本では「タイプ2」と呼ばれ親しまれたフォルクスワーゲンバス。今回のショーでは、その現代版「ニューブリー」も展示されている。往年の名車のイメージを踏襲しながらも現代的なデザインとなり、電気モーターとリチウムイオンバッテリーを採用したEV(電気自動車)に生まれ変わった。
ポルシェのブースでは、日本初披露の「パナメーラ GTS」や「911 カレラ」を出品。アウディのブースでは、サッカー日本代表をモチーフに開発された「A1 サムライブルー」が初公開された。11月30日のプレスデーには、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督、サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」の岩清水梓選手、阪口夢穂選手もサプライズゲストで出演したという。
BMWは未来的なデザインで「エコ」「走り」の両方を追求
西展示棟1階の西1ホールには、BMWやMINI、アルピナ、プジョー、シトロエン、ジャガー、ランドローバー、レンジローバーと多彩な輸入車がそろった。
BMWのブースでは、サブブランド「BMW i」から電気自動車「BMW i3 Concept」と、2種の駆動システム(前輪は170psのモーター、後輪は220psのターボ付3気筒エンジンで駆動)の長所をあわせ持つ「BMW i8 Concept」を展示している。
いずれも未来的なデザインとなり、「エコ」と「走り」の両方を追求したモデルに仕上がった。
その他、2012年発売のハイブリッド・モデル「ニューBMW ActiveHybrid5(アクティブハイブリッド・ファイブ)」も展示されている。
なお、アルピナのブースでは、「B6 ビターボ クーペ」を世界初出展。ミニのブースでは2シーターのクーペが日本初公開された。他にもプジョー「3008ハイブリッド4」、シトロエン「DS5」、ジャガー「XKR-S」、レンジローバー「イヴォーク」などが公開されている。
こうした輸入車の最新モデルを一度に見られるのも、東京モーターショーの魅力のひとつ。平日と土曜日は20時までの開場となっており、ナイター券も発売されるため、東京近郊なら仕事を終えてからの入場も可能だ。最新技術を駆使し、見る者を魅了するデザインの車がそろう「第42回東京モーターショー2011」、一度足を運んでみてはいかがだろうか?