12月16日に公開される「ミッション:インポッシブル」シリーズ最新作『ミッション : インポッシブル ゴースト・プロトコル』。主演のトム・クルーズが12月1日、ブラッド・バード監督、ジェーン・カーター役のポーラ・パットンと共に都内で記者会見を行った。この作品で開催される記者会見はドバイと東京の2回のみ。このプレミアムな場に世界中から報道陣が駆けつけた。

左からポーラ・パットン、トム・クルーズ、ブラッド・バード

前3作ではトム・クルーズ扮するイーサン・ハントは1人で任務をこなす一匹狼であったが、今作ではウィリアム・ブラント(ジェレミー・レナー)、ベンジー・ダン(サイモン・ペッグ)、ジェーン・カーター(ポーラ・パットン)の3人を率いながら自らも現場に出るというプレイングマネージャーの立場で、最難関のミッションに挑む。

クルーズは「また日本に戻ってこられて嬉しいよ。来てくれてありがとう」と笑顔で挨拶。チームでミッションをこなす本作にちなみ、現場でのチームワークについて「素晴らしいキャスト、監督に恵まれていいチームワークが発揮できたと思う。長い撮期間も楽しく過ごせたよ」と振り返った。

最近インポッシブルだったミッションは?ときかれ、「ないね。僕は絶対諦めないから」と断言

「撮影開始時に5カ月だった子どもの育児と仕事を両立させるのが大変だったわ」とパットン

監督を務めたブラッド・バードは『アイアン・ジャイアント』や『レミーのおいしいレストラン』などを手がけたアニメーション界のヒット・メーカー。今回が実写映画の監督デビューとなる。「トムと仕事をするのが夢だったから、実現できて本当に嬉しいよ。チームの4人は皆それぞれ違うリズムを持っているんだけど、揃うとカルテットのように素晴らしいハーモニーを奏でるんだ。4人みんなが登場するシーンがいちばん好きだね」。アニメーションと実写の最大の違いについては「やはり俳優を使える点だね。アニメも実写も、クリエイションであるという部分で言語は同じだと思う。実写は即興ができるところがいいね。現場では土壇場でいろいろ変更したけど、みな嫌な顔ひとつせず協力してくれたよ」。

降壇するときは必ずパットンの手を取っていたジェントルなクルーズ

ヒロインのポーラ・パットンは初来日で興奮が隠しきれない様子。「ジェーンは複雑な複雑な内面を持っているの。無邪気で弱い女性らしいところもあるけれど、男性と戦う強さも持ち合わせていて、愛する人を失った喪失感を乗り越えて成長していく様子が描かれているのよ。ガンファイトのシーンは内面に秘めた怒りを放出できて爽快だったわ」と語ると、すかさずトムが「本当によくやったよね。彼女はきついトレーニングにも耐えて、その努力が画面から伝わってくるんだ。改めてお礼を言うよ」と賞賛。パットンは「今までの人生で最大級の褒め言葉だわ。もうこれですっかり満足しちゃった!」と喜びをあらわにしていた。

ドバイの超高層ビル、地上828メートルのブルジュ・ハリファでの撮影についてきかれたクルーズは「すごく怖かったよ……ウソだけどね(笑)。全然怖くなかった。4歳の頃、ガレージの屋根に上って、シーツをパラシュートにして飛び降りようとしたことがあるんだ。踏み出した瞬間、『あ、これはシーツ開かないな』と感じたけど、もう落ちるしかなくて。顔は泥まみれで目の前には星が飛んでいたね。ママに見つかったら殺されると思ったよ。そういう子どもだったから高いところは平気なんだ」と幼少時のエピソードも披露。

フォトセッションのセッティング待ちのときにおもむろに監督に手を差し出し……

ガッチリ握手!

仲良く写真撮影に応じる2人

今作を企画したクリエイターとして、クルーズは「関わる皆がベストを尽くせる環境を作り出すこと」を目指したという。「そして、観客を心から楽しませることだね。ポップコーンを食べる手が思わず止まってしまうような、一度見始めたら目が離せない、ジェット・コースターのような映画を目標に作ったんだ。"Mission accomplished"(任務完了)と言えって? それは映画館で僕らがお客さんに言ってもらう言葉だよ」と映画の出来に自信をのぞかせつつ、会見を締めくくった。

終始笑い合い、抜群のチームワークを見せた3人

『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』は12月16日(土)より全国公開。