大分弁の"綱娘"を演じる井上真央

東宝は4日、女たちの"綱引き"を描く映画『綱引いちゃった!』の制作および、本作で井上真央が主演を務めることを発表した。

『綱引いちゃった!』は1本のロープを8人で引き合う単純な"綱引き"を通して、女として、妻として、母として、それぞれの人生に奮闘する女たちの悲喜こもごもを描き出すエンタテインメント映画。

井上真央は、綱引きチーム「つなむすめ」のキャプテンで大分市役所広報課の職員・西川千晶役を演じる。千晶の母・容子には松坂慶子。松坂史上、最強の天然キャラを演じるという。男子綱引きチームに所属しながら「つなむすめ」のコーチを務める熊田公雄には玉山鉄二。シイタケ農家で働く、熱血かつまっすぐな空気読めない田舎モノ役に挑戦する。このほか、浅茅陽子、西田尚美、渡辺直美、風間杜夫、笹野高史らが脇を固める。

本作は11月1日、大分市全面協力のもとオール大分ロケを開始。全キャストが大分弁を駆使しながら撮影中だという。公開は2012年を予定している。クランクインに際し、井上、松坂、そして監督を務める水田伸生からコメントが届いている。

松坂慶子

玉山鉄二

井上真央コメント

太陽の陽子を卒業し、綱引きに精魂そそぐ大分の綱娘となります。昭和の世界から、『闘魂』『喜劇』という一転した新しい世界に行けることが今からとても楽しみです。綱引きは運動会以来なので不安もありますが、綱に魂を込め、躍動感溢れる作品になるよう頑張ります!『綱娘』たちを始め、心強い共演者の方たちと共に、最強のチームになると思うので是非ご期待下さい!

松坂慶子コメント

コメディを演じることは、演者にとって、実はとても難しいのですが、水田監督の緻密に計算された的確な演出で大船に乗った気分で演じています。私も劇中綱引きをするので、共演の皆さんと撮影前に綱引きの練習を何度もいたしました。彼女たちとのガールズトークは本当に楽しくて、高校生に戻った気分で撮影にのぞんでいます。娘役の真央ちゃんは、最近の出演作品の日本的なしっとりしたイメージとは異なった、アクティブでかわいい真央ちゃんです。そんな真央ちゃんは、とても新鮮で、素敵で、これからの撮影が本当に楽しみです。

これから大分県で40日間長期ロケの撮影が続きますが、温かくて元気な撮影現場です。この雰囲気が画面から伝わるような映画になると思います。どうぞ、期待してお待ちください。

水田監督コメント

本作は誰もが知ってる「綱引き」を題材にした今まであまり取り上げられることのなかった女性による群像喜劇です。主演の井上真央さんは、芯の通った役から複雑な役まで、さらにはコメディセンスもある、ふり幅の大きい演技のできるこの世代では稀有な存在。軽やかにカラッと笑えるコメディ作品を目指していますが、井上さんはまさに打ってつけです。観客の皆さんは魔法にかかったように主人公・千晶と一緒に物語を同時体験してもらえると思います。撮影現場は、私の憧れの存在でもある"松坂慶子"さんをはじめとする個性的なキャスト陣のアンサンブルで笑いが絶えません。「綱」は「絆」とも言えます。今の世相の中で、心を一つにして頑張る女性たちの姿を観て、笑って、そして何か一つ心に残るものを感じてもらえたら幸いです。

『綱引いちゃった!』STORY

お堅く真面目な大分市役所広報課・西川千晶(井上真央)は、市長から、あまりに知名度の低い大分市のPRをするため、女子綱引きチームを結成せよとの無理難題を課された。千晶はとりあえずメンバー集めを試みるが、マイナースポーツ故にに人は集まらず。一方、千晶の母・容子(松坂慶子)の勤め先の市の給食センターが廃止の憂き目にあっており、千晶はその決定を覆すべく一計を案ずる。給食センターの職員を綱引きメンバーにし、全国大会出場まで勝ち抜いたら廃止を取り消すよう市長と取引をしたのだ。そこに集まったメンバーは一癖も二癖もある女性たち。何よりも集まったメンバーは7人。競技綱引きをするには8人必要なのだ。当然のごとく強引にメンバー入りさせられる千晶。千晶はバラバラのチームをまとめ上げ、全国大会への切符を勝ち取ることはできるのか?