――キャラクターの印象について教えてください。

岡本信彦「燐(りん)は直情型の男の子です。気性が激しかったりするのですが、基本的には明るくてとても素直でいい子だなと思います」

福山潤「雪男はそんな燐の双子の弟なんですが、思慮深く温厚で自分を律することができ、勉強も運動もしっかりやり、自力で名門校の正十字学園に主席で入り、エクソシストとしても若くして既に中一級という階級にいるがんばり屋さんです」

神谷浩史「一言で言って得体の知れないやつですね」

藤原啓治「藤本獅郎役で人気急上昇の藤原です(笑)。普段はダメ親父っぽかったり、ガミガミした親父っぽいんですけど、切れ者だろうということでそのように意識してお芝居しております」

――序盤で印象的なシーン、台詞があれば教えてください。

岡本「燐が魔神(サタン)の子だったと、15年生きてきて初めて知ったというシーンが個人的には重要だなと思い、基点にしています」

福山「家ですき焼きを食べているのに、燐が帰って来なくて探しに出た雪男がブランコに座っている燐を見つけて『やっぱりここにいたんだ』っていう台詞ですね。『やっぱり』ってことは一度や二度じゃないんだな、と燐の素行が窺えるいい台詞だなと思います(笑)」

神谷「全体的に言えることなんですけど、アクションシーンがすごく格好よくて印象に残っています。あと2話で『虚無界の門(ゲヘナゲート)』っていうのが出てくるんですけど、これがまたとっても凝ったゲートで、原作で見た時には『とんでもないヤツが出てきちゃったな』と思ったんですけど、それがアニメーションで動くと一層見ものです。原作を読んでいる方は『ああこういう風になるんだ』って、感心していただけると思いますので、是非見ていただきたいですね」

藤原「私にとっては始まりからクライマックスなのですが(笑)、その中でも特に魔神(サタン)に憑依されてしまうところは、やりがいのあるシーンとして印象に残っています」

――エクソシストの世界にはマイスター(称号)といって、どれかひとつをとらなければエクソシストになれないという資格のようなものがあります。ナイト(騎士)、ドラグーン(竜騎士)、テイマー(手騎士)、アリア(詠唱騎士)、ドクター(医工騎士)のなかで、エクソシストになるとしたらどのマイスターを取得したいですか?

福山「僕の場合、何になりたいというよりか、アリア以外であれば! アリアはいやです。あれだけ長い詠唱をこなさなければならないわけですから。岡本君はアリアがいいそうです(笑)」

岡本「いやそんなことないです(笑)僕はゲームでは剣士系を選ぶことが多いのでナイトが好きです」

神谷「前線で戦うのはまっぴらごめんなので、ドラグーンかテイマーかドクターがいいですね。アリアも前線では戦わないんですけど、(詠唱に苦労しそうなので)絶対にいやです(笑)」

藤原「この仕事をやっていなければ、できるならばお医者さんになりたいと思っていたので、私はドクターがいいです。迷いなくドクターです」

――この作品には和洋折衷の面白さがありますが、世界観や作品全体の魅力について教えてください。

岡本「悪魔や使魔などそういったものが出てくる設定や世界観すべてがいいなと思います。燐は魔神(サタン)の落胤であるにも関わらず、悪魔に立ち向かっていくというのもとても好きな設定だなと思いました」

福山「悪魔を調伏するという『エクソシズム』を軸に、人類対悪魔という構図を肉付けしているあたりが、すごく魅力的だと思います。個々のデザインやキャラクター性はもちろんですが」

神谷「原作を読ませていただいた時、すべてが素晴らしいなと思いました。キャラクターだったり、悪魔のデザインだったり、何から何まで魅力的なもので構成されているし、ストーリーは言わずもがなですが、とにかくすべてが魅力満載の作品だと思っています」

藤原「もちろん、僕も原作を読みました。ただ一言で魅力を表現しきれないので、『なんとなく好き』と」

――特に原作で気になるキャラがいたら教えてください

岡本「アニメで登場するのはまだ先かとは思いますが、個人的にはクロが気になります。大好きです。原作でクロが登場した話も大好きです」

福山「雪男以外で考えるなら、勝呂というキャラクター。原作でも感情移入せざるを得ませんでした。ああいうキャラクターが縦横無尽にいろんなストーリーに関わっているというのが、この作品の魅力の一つだと思っています」

神谷「自分がやらせていただいているメフィストは言わずもがなですけど、クロ言われちゃったのでしえみちゃんが大好きです。本当に可愛らしい女の子です。最高です」

藤原「僕もクロやしえみちゃんが大好きなのですが、言われてしまったので……雪男ですかね。燐も分かりやすいキャラクターでいいんですが、雪男の方がミステリアスで見ていると魅力を感じます」

――ご自身が演じるキャラクターの魅力はどのあたりにあると思っていますか?

岡本「燐はリーダーシップがあるというか、信念めいたものを感じてついてきたくなるようなところや、明るくて素直だからこそある意味わかりやすいところもいいのかなと思います」

福山「兄に比べて大変しっかりしているキャラクターです。いろんなことを若いうちからしょいこんで、自分を律して、体も大きくなり、ガンアクションもでき、そういうところに加えて眼鏡というところですね(笑)」

神谷「メフィストは得体の知れなさというところが最大の魅力じゃないでしょうか。敵なのか味方なのか、何を考えていて何が目的なのか、さっぱり分からないけれども、なぜか目が離せないキャラクターです」

藤原「最初に設定を見せられた時に好きな異性のタイプは巨乳ですとか、趣味はエロ本集めとか書かれてまして、すぐに亡くなってしまうのに、一体そんなものの出番がどこにあるんだろう(笑)と思って。でも、そういった親しみやすい部分とそうでない部分を奥に秘めているところ……多面性が獅郎に魅力を与えているのではないかと思います」

――4月17日から第1話の放送が始まりますが、テレビ放送を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。

藤原「とりあえず1話と2話をいただきたいなと。これは切なる願いです!! もちろんその先も見てほしいんですけど、とりあえずは1話を見てほしいな。そんなところです。よろしくお願いします」

神谷「とにかく原作の完成度が尋常じゃないので、アニメスタッフは相当なハードルを設けて制作をしているんだろうと思います。我々の意識も同様です。加藤先生が描かれた絵が一番いい形で動いて、色がついて、しゃべって、音がつく状態に仕上がるよう鋭意制作中です。是非見てください、そしたら絶対好きになっていただけると思います」

福山「原作が大好きな人、まだ読んでいないけど興味を持っている人、そしてこのキャストコメントで初めて知るという人も含め1話、2話を見て、是非引き込まれてください。本当に見ていただいたら、僕らがどういう熱量をもってやっているか感じていただけると信じております」

岡本「1話の冒頭から雰囲気がバンバン伝わってくる作品です。是非見逃さずに見ていただければ嬉しいです。本当にこちらも魂をこめて演じていますので、よろしくお願いします」

TVアニメ『青の祓魔師』は、MBS・TBS系全国ネットにて2011年4月17日より放送開始。

■TVアニメ『青の祓魔師』おもなスタッフ
原作 / 加藤和恵 (集英社「ジャンプスクエア」連載)◆監督 / 岡村天斎◆シリーズ構成 / 山口亮太◆キャラクターデザイン / 佐々木啓悟◆音楽 / 澤野弘之◆制作 / A-1 Pictures◆製作 / 「青の祓魔師」製作委員会・MBS

■TVアニメ『青の祓魔師』おもなキャスト
奥村燐 / 岡本信彦◆奥村雪男 / 福山潤◆杜山しえみ / 花澤香菜◆勝呂竜士 / 中井和哉◆志摩廉造 / 遊佐浩二◆三輪子猫丸 / 梶裕貴◆神木出雲 / 喜多村英梨◆霧隠シュラ / 佐藤利奈◆イゴール・ネイガウス / 置鮎龍太郎◆メフィスト・フェレス / 神谷浩史◆アマイモン / 柿原徹也◆藤本獅郎 / 藤原啓治
(C)加藤和恵/集英社・「青の祓魔師」製作委員会・MBS