地震や計画停電の影響により、納豆が品薄である。納豆といえば朝ごはんの定番! という人は多いだろうし、この状況、かなり困る。運よくスーパーの棚で見つけても、2個、3個かえる状況ではない。毎日食べられないとわかると、どうしても納豆をおなかいっぱい食べたくなる。納豆! 納豆!! 納豆!!! そんな欲求を満たすべく、市販の納豆1パックさえあれば、そこからモコモコと増殖していく自家製納豆のつくり方をご紹介しよう。

自家製納豆。これで再び、朝ごはんに納豆の日々

材料
大豆 150g / 納豆 1パック

まず必要なのは大豆。スーパーの雑穀、乾物売り場などに並んでいる。大豆をきれいに洗い、穴のあいているもの、つぶれたものなどを取り除き、大豆の3倍程度の水につけておく。そうすると、2~3倍の大きさにふくれあがる。写真の大豆は、築地の乾物店で買ってきた大豆(袋の中身は450g)。北海道・函館産「鶴の子」という種類。

大豆の粒の大きさで、できあがる納豆のサイズも当然変わってくるが、小粒の大豆を使うとより納豆らしい味に、大粒の大豆だとどちらかというと豆の風味が強い納豆に仕上がる。

こちらが今回使用した北海道・函館産大豆

煮上がった豆はおつまみにも

豆がふくれたら、柔らかくなるまで煮る。実はこの煮上がった時点の大豆に醤油をたらし、刻みネギを散らして食べても超絶旨い。我が家では弱火でコトコト3時間程煮る。普通の鍋でも時間をかければ十分やわらかなくなるが、圧力鍋があればもっと短時間でできるだろう。煮るのではなく、蒸した方が栄養価も高く大豆の味が濃くなるともいわれているのでお好みで。

水に浸して膨らんだ豆を今度は弱火で煮ていく。煮あがったらザルにあけよう

タネにする市販の納豆パックは新鮮なものを選びたい。熱湯をかけて消毒しておいた容器に、この市販の納豆を入れる。柔らかく煮あがった大豆をザルにとって水気を切り、熱々のまま容器に投入。ポイントは「大豆が熱いうちに納豆と混ぜる」ことだ。

市販の納豆を容器に入れ、熱々の大豆を投入!

熱々の大豆を入れ、納豆とよく混ぜ合わせる。熱々の大豆を入れる理由は、「雑菌などを入りにくくするため」と「弱々しい納豆菌はこの段階でいなくなるので、たくましい菌だけが残ってくれる」の2点。納豆と大豆をよくかき混ぜたら蓋をし、密閉はしないように。蓋をずらしておくか、ガーゼなどをかぶせて輪ゴムで止めたり、アルミ箔に穴をあけて蓋の代わりにしてもよいだろう。とにかく空気にふれるようにしておくのが大切だ。空気に触れる面を多くとるため、ここで用意する容器はあまり深くないもののほうが良い。通気性がよく、温度が一定な場所に保存する。ここでのポイントは「温度を一定に保つよう工夫する」こと。

あまり寒いところだと発酵が進まないので、湯たんぽやペットボトルにお湯を入れてタオルや毛布でくるんだり、発泡スチロールの箱などに容器をいれて、熱を発する電化製品の近くに置くのもよさそうだ。30~45℃くらいを保てるところがベストというが、今の季節、家庭であまり道具を使わずにこの温度を保つならば「ペットボトルにお湯+毛布などでくるむ」という方法が簡単かもしれない。

一定の温度に保つため、おひつに入れてみたり、毛布などでくるんでみたり。それぞれ工夫してみてほしい