映画『ノルウェイの森』の完成披露会見とジャパンプレミアが23日、東京・早稲田大学で行われ、主演の松山ケンイチ、菊地凛子、水原希子、高良健吾、霧島れいか、初音映莉子、玉山鉄二、トラン・アン・ユン監督がレッドカーペットに登場した。
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前列左から水原希子、松山ケンイチ、菊地凛子、玉山鉄二、後列左からトラン・アン・ユン監督、霧島れいか、高良健吾、初音映莉子 拡大画像を見る |
本作の原作は、1987年に発行され累計1,079万部(17日時点)を誇る村上春樹の同名小説。国内の小説としては歴代最多部数を誇り、海外でも36言語の翻訳版が刊行されている。親友を自殺で失った大学生・ワタナベ(松山)と、自殺した男の恋人・直子(菊地)、ワタナベに思いを寄せる女子大生・緑(水原)を中心に、生と死、愛と性のはざまで揺れる人間の姿を描いている。この日のイベントは、村上の母校であり、ロケ地としても使用された早稲田大学で行われた。
映画『シクロ』でヴェネツィア国際映画祭のグランプリを獲得するなど、世界的に活躍するトラン監督は、「映画化の許可をくださった原作者の村上さんに心から感謝しています。この作品が魅力的である大きな理由は、日本を舞台にして物語が展開する点です。世界中で読まれている小説ですが、日本人の顔を写すということで初めて成立する映画だと思いました」と日本人キャスト、オール日本ロケを行った理由を説明した。
そのトラン監督から独特の演出を受けたという松山は、「直子と草原で戯れているワタナベが転ぶ…というシーンがあったんです。僕なりに自然に転んだつもりでしたが、監督からはダメ出しが。『この場面ではそんなに自然な転び方はしなくていい。もっと"貴族的"に転んでほしい』と言われました。僕なりに貴族的な転び方をしてみましたが、結果的にその場面はカットになってしまいました(笑)」と幻となった場面についてコメント。
また、海外の作品に多く出演している菊地もトラン監督との思い出を語り、「この役はぜひ演じたいと思っていたんです。でも、監督のイメージする直子がわたしと重ならなかったようで、最初はオーディションにも呼ばれなくて…。演技している映像を送ったりして、無理やり会っていただき20分ぐらいお話しました。で、帰り際に『ところで、この役はわたしにいただけるんですか?』って強引に押したところ、ようやく『はい』と言ってくださいました(笑)」と驚きのエピソードを披露した。
水原や玉山ほか、すべてのキャストが「作品に出演できたことが光栄」と口をそろえる本作。主演の松山は「撮影に入る前に、トラン監督が『きみはこの作品で大恋愛をすることになる』とおっしゃいました。ワタナベの経験する出来事を追体験し、完成した作品を見たときに初めてその意味が分かった気がします。ご覧になる皆さんも、この作品を通して大恋愛してみてください」と締めくくった。
映画『ノルウェイの森』は12月11日(土)より全国ロードショー。