蜷川幸雄演出の音楽劇『ガラスの仮面~二人のヘレン~』の公開稽古が10日、彩の国さいたま芸術劇場(埼玉・さいたま)で行われ、主演の大和田美帆らが出席した。

左から奥村佳恵、大和田美帆。そして北島マヤを指導する月影千草を演じる夏木マリ(右)も「2年間で2人ともそんなに成長してないですね(笑)」と愛のムチ

2008年に蜷川の手により舞台化された人気少女マンガ『ガラスの仮面』。今回の公演は、その"続編"となり、前回からひき続き、並外れた演劇の才能をもつ北島マヤを大和田が、マヤのライバルである姫川亜弓を奥村佳恵が演じる。

会見では、「(『奇跡の人』のオーディションなど)今回はマヤ自身が舞台上で成長していくストーリー。私も2年間の成長を見せたいです」と意気込みを語る大和田に対し、「2年経っても成長していないので違う役者にしようかと思った。若々しさを失っていたり…」と蜷川が言いたい放題。

「(マヤの師匠である)月影先生が2人いるみたいです…」と話していた大和田も、これには「若々しさは年齢的なものがあるので」と言い返すが、「年齢は関係ない!」と蜷川がピシャリ。稽古場さながらのスパルタぶりを見せたが、「ま、この舞台の稽古で成長したな(笑)」とニヤリとフォローした蜷川は、「歌って踊って家族全員で楽しんでもらえるものに仕上がっています」と同作をアピール。若手女優ふたりもタジタジになりながら「舞台の仕掛けや転換も興味深くみてもらえると思います」と見どころを語っていた。

「(舞台上の登場人物は)誰もが夢をみている人ばかり。何かを目指している人のエネルギーを感じていただけたら」と大和田

姫川亜弓を演じる奥村。「この役を演じることで人生が変わった…」と会見中に泣き出す一幕も

『ガラスの仮面~二人のヘレン~』は、彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて2010年8月11日(水)~8月27日(金)までの期間で上演(地方公演あり)。詳細はこちら

途中から報道陣サイドに立ち、若手女優の返答を"採点"していた蜷川(左)。会見後は「下手だな」と笑いながらもバッサリ