俳優のレオナルド・ディカプリオと渡辺謙が21日、都内で映画『インセプション』の来日会見を行った。作品の詳細はこちら

左から、プロデューサーのエマ・トーマス、クリストファー・ノーラン監督、レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙

同作は、クリストファー・ノーラン監督が、16歳の頃から温めていたという、人間が他人の夢の中に侵入するという奇想天外なアイディアを、CGを多様せず様々な撮影手法を使って映像化。ディカプリオは「発想がユニークで、ハリウッドでは珍しい作品だね。でも、リサイクル作品が多い中、こういう映画を支持してほしい(笑)」と映画界の現状を皮肉りながら挨拶した。また、「日本の方々は新しいアイディアにオープン。シュールな世界に躊躇なく飛び込めるから。日本で公開されることをエキサイティングに思うね」と喜んだ。

渡辺謙との共演も「ケンさんと仕事ができてうれしかったよ。人間性が素晴らしく、深みもある。たくさんのものを与えてくれるんだ」と賞賛。その渡辺は、半年に渡る5カ国での撮影に臨み、「テクノロジーが進歩している中、俳優が登場するシーンは非常にアナログでした。もちろんフィルムで、手持ちカメラ多くを使っていた。これは、計算しながらスクリプトを組まないと半年では撮れないと思いましたね。監督の頭の中はどうなっているのか、レオナルド・ダ・ヴィンチの再来なんじゃないか(笑)」とノーラン監督の力量に感嘆しながらも、「監督からは『ジェームズ・ボンドのようにやって』と言われて意識して演じましたが、残念ながらボンドガールは脚本に登場しませんでした(笑)」と話して会場の笑いを誘っていた。

ディカプリオはノーラン監督について「確固たるビジョンと自信は揺るがなかった。この作品は監督の集大成だね」と絶賛 夢の中に入ることができたら? との質問に渡辺は「入りたくもないし、入ってきてほしくもないです。映画の中だけにしてほしいですね(笑)」と苦笑い

映画『インセプション』は、7月24日より丸の内ピカデリーほかで全国公開。