スイス・バーゼルで開催された「BASELWORLD 2010」でロンジンは、ETAの新ムーブメントをベースにしたクロノグラフ「コラムホイール クロノグラフ」や、大西洋横断飛行で知られるリンドバーグが使用したモデルの復刻版などを発表した。
コラムホイール クロノグラフは、ETAがロンジンのために開発した新型ムーブメント「L688.2」(ETAの型番はA08.231)を搭載したクロノグラフ。昨年のBASELWORLD 2009でもアナウンスされていたムーブメントで、クロノグラフの作動方式として広く使われている「カム式」に比べ、製造により高度な技術が必要となるがプッシュボタンの操作感などに優れる「コラムホイール式」を採用しているのが特徴。
2つのデザインバリエーションと、素材の違い(ステンレススチールまたは18金ローズゴールド)によって4モデルが用意される。また、より力強い印象を与えるデザインのケースを採用したモデル「コラムホイール スポーツ クロノグラフ」もあわせて登場。セラミックベゼルやラバーストラップといったスポーティなイメージを強調したバリエーションも用意する。いずれのモデルでも4時位置と5時位置の間にデート表示を設けており文字板上のアクセントにもなっている。秋以降発売予定で、価格はコラムホイール クロノグラフのステンレススチールモデル(L2.733.4.72.2)が38万8,500円など。
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高い技術が要求されるコラムホイール式のクロノグラフムーブメントをエレガントなデザインと融合させた「コラムホイール クロノグラフ」。右はスポーティなイメージを前面に出した「コラムホイール スポーツ クロノグラフ」で、ラバーストラップのモデルなども用意する |
アメリカのチャールズ・リンドバーグは、1927年に大西洋単独無着陸飛行を達成した後、1933年には約47,000kmにわたる航路調査を実施したが、このときリンドバーグはロンジンの開発したクロノグラフを携帯していた。今回、そのモデルが「リンドバーグ アトランティック ヴォヤージュ」として復刻された。9時位置のスモールセコンド、3時位置の30分計という2つのインダイヤルや、時速500kmまでの計測が可能なタキメーターなどが特徴。ストラップ素材はブラウンアリゲーターで、ジャンパーの上からも着用できるよう延長ピースが付属している。価格はステンレススチールモデルで63万円。
レディスウォッチでは、「レ エレガンテ ドゥ ロンジン」に世界限定10セットの新作が登場。これは、1920~30年代のロンジンが世に出したモデルにヒントを得てデザインされているモデルで、2002年から毎年新しいコレクションが発表されている。今年の作品は3本セットで、ブラック、バーガンディ、ホワイトのサテンストラップに、それぞれ形と素材の異なるケースを組み合わせた。搭載する手巻きのムーブメントL805.2は1970年製。3本共通して、シルバーの文字板に映える青の針や、多数配されたダイヤモンドの輝きが印象的なデザインとなっている。9月以降提供開始予定で価格は378万円。