PC並みの取引環境をモバイルで実現した「PRIMEアプリ」。無料デモトレードでトレードの使い勝手を試すことができるのも嬉しい点だ。その無料デモトレードを、記者が実際に使ってみた。「PRIMEアプリ」で何ができるのか、実際にトレードする上で、どこまで利便性が追求されているのかをレビューする。

まずは登録とダウンロードから

無料デモトレードの登録は簡単だ。FXプライムのモバイルサイトから「デモトレード」のページへ入り(記者は「FXプライム」で検索)、申し込みフォームで必要事項を送信。IDとパスワードが即座に登録メールアドレスへ送られてくる。

次に、「PRIMEアプリ」NTTドコモ版をダウンロードして、アプリを起動する。起動時間もスムーズだ。自宅のPCは時間によって回線速度がなぜか遅くなってイライラさせられることもあるが、「PRIME アプリ」はすぐに立ち上がり、精神衛生上非常に良い。登録からログイン画面表示までで、記者の場合で3分程。ログイン画面には既に3つの通貨ペアレートが下部にパネル表示されている。なるほど、そこでも最新レートのチェックもできるところが嬉しい。

操作は親指1本で本当にOK!

早速ログイン。ログインして最初に表示されるのは「会社からのお知らせ」ページ。初期設定ではここがホームとなっているようだ。

次に、右下にある「メニューキー」を押すと、画面上に「ホーム」「ポジション」「注文」「レート」などの項目が並ぶ。そこから全てのページに目を通してみて、色々と操作方法を確認してみる。操作方法は基本的に十字キーや決定キー、数値キー、ソフトキーを押すだけだ。

赤く囲まれたところが、カーソルが合っている箇所。移動したければ十字キーを押す。選択バーは十字キーでプルダウンする。数値を入力したければ、数値キーと十字キーの両方で操作が可能だ。PCでは、マウスでカーソルを合わせてクリックしたうえでキーボード入力となるが、「PRIMEアプリ」はそれが親指1本で全てできてしまうところに、とても手軽さを感じる。

さらに、主なページには、「ガイドバー」が表示されている。これは例えば「(1)口座」とあれば、(1)の数値キーを押すことで自分の口座照会ができる楽な機能だ。情報を表示する場合、ページは切り替わらず別ウィンドーが立ち上がる形式。ページが切り替わる機能だと、元のページで入力した情報が消えてしまうこともあり、「しまった! やられた」という体験を一般のモバイルサイトで味わっているだけに、安心感がある。例えば新規注文を入れている最中に口座照会したい際など、非常に便利だ。「ガイドバー」はページごとに違い、必要なものだけが設定されているので、情報過多という煩わしさもない。

一般のモバイルサイトを使う際には、文字入力が面倒だったり、画面表示や画面切り換えがうまくいかなかったりすることが多く、ストレスになることが多々あるが、「PRIMEアプリ」は違う。PCに比べて小さな画面でも表示内容がPC同様に充実している点や、親指1つで画面切り替え・カーソル移動・数値入力できる操作性など非常に優れていると感じる。記者のようにいつも前述したような"モバイルストレス"を感じている者でも、全くストレスを感じなかった。画面は、白を基調にブルーとオレンジイエローを配色したのが見やすくて良い。

自分流にカスタマイズできる

表示内容を自分のトレードスタイルに合わせて設定できる機能も嬉しい。

まず、自分の好きなページをホームに設定できる「ホーム画面設定」機能があるところが良い。記者が普段トレードしているPCサイトでは確かそんな機能はなかったはず。ホームは、「ポジション状況」「新規注文」「注文状況」「レート(リスト)」「チャート」「為替情報」「取引履歴」「お知らせ」のいずれかに設定できる。テクニカル分析をメインに戦略を立てている記者は、「チャート」ページをホームに設定した。

レート更新間隔を「3秒おきに自動更新」「5秒おき」「10秒おき」「30秒おき」「手動更新」に設定できるのもパケット通信料がかかるモバイルならでは。取引頻度に応じて切り換え可能。常に最新レートが知りたい記者は、初期設定の「3秒おきに自動更新」にした。また、通貨ペア表示設定の変更も可能で、全通貨ペアをリスト表示・6個のパネル表示・12個のパネル表示から選べ、表示順も入れ替えが可能。記者は、普段取引している頻度の高い順、米ドル / 円、豪ドル / 円、ユーロ / 円を上位に表示した。

資金500万円を元手にデモトレード

こうして、各ページの内容や機能をチェックした上で、デモトレードをしてみた。「PRIMEアプリ」の無料デモトレードでは、口座に500万円の資金が用意されているので、アプリの使い勝手を確かめながら、トレード・トレーニングができるのだ。

まずは普段から慣れている米ドル / 円の売買。ローソク足チャートと移動平均線で為替の変動をチェックした。チャートの足は1分、5分、15分、30分、1時間、日足、週足、月足での設定が可能。テクニカル系で移動平均線、一目均衡表、ボリンジャーバンド、オシレーター系でRSI、MACD、ストキャスティクスを表示できる。シンプルに日足ベースのローソク足と移動平均線で買い時を探り、他のテクニカルも色々と試してみた。チャート画面は白をバックに、赤と緑のローソク足で見やすい表示。1画面に44本表示され、カーソルを動かすことで、2008年1月までさかのぼれる。

為替情報は、デモ版では「MarketWin24」が一部閲覧可能。一部閲覧ながらも各経済指標の公表や予測値、市況速報などの情報は概ねチェックできた。デモ版でなければ「FXWAVE」も含めてPCと同様に詳細な為替情報を得ることができる。

予め設定すれば注文がスピーディに

さて、キモとなる注文画面だが、新規注文のページへはメニューから行く以外に、レートのパネルやチャート画面からも飛ぶことができる。注文ページでは、「成行」「指値」「逆指値」「IFD」といった注文種類別にタブが並んでいる。成行で注文するのか、指値なのか迷っている場合などに便利だ。指値のページに指定金額を打ち込んでいても、成行ページでサッと新規注文することもできる。もちろんその後、指値注文のページに戻って、別途注文するということもできる。また、予め設定しておけば、最初に注文画面に表示される通貨ペア・取引通貨量・基本コース(10万円コースなど)をいつもの注文の内容に合わせておけるので、注文の都度、選択せずにすむ、さらに、ワンクリック設定もできるので、確認画面の表示を省いて、即時注文できる。

ポジション状況のページでは、保有中のポジションが一覧表示され、ポジションが数多くても、検索機能で絞り込むことができる。1日に複数回トレードする者にとっては、外出先でも常に自分のポジションを手元で確認しやすいのが嬉しい。保有ポジションのコース変更や複数決済までも親指1つで楽々できるところも◎。

外出先でも気軽にトレード

記者は、1週間デモトレードを続けた。結果として、1日に平均3回程度、短期トレードを繰り返した。デモトレードだということで通常より取引数量を多めにした(小心なため自己資金の場合はもっと少額である)こともあり、仕事をしながらも、約20万円の利益があげられた。

自宅PCでトレードする場合は、日中に外出していることもあり、デイトレードなどの超短期トレードはできなかったが、モバイルならそれに挑戦できるところがありがたい。チャートをチェックして、ココだと思った時にはすかさず新規注文・決済注文ができる。

実際に、仕事場や外出先でも、電車に乗っている10分間、昼食後の15分間など、時間が空くと携帯でレートやチャートをチェック。自宅にいる際でも、テレビを見ながら、入浴中、さらに寝る直前にベッドで横になりながらもすぐにトレードできてしまう。

モバイルの「PRIMEアプリ」を体験してみて、時間も場所も選ばないことが、こんなに楽で、しかも、チャンスを逃さないのかということを実感した1週間だった。