「月刊ヤングマガジン」(講談社刊)に連載されている、ぢたま某氏原作の人気タイトル『kiss×sis』。4月からはTVアニメもスタートする本作だが、そのコミックス最新刊となる第6巻(6月4日発売予定)には、OAD(オリジナルアニメーションDVD)付きの初回限定版が用意される。そこで今回は、第6巻の初回限定版に同梱されるOAD『kiss×sis』第3話のアフレコ終了後に語られたメインキャスト陣のメッセージを紹介しよう。

■OAD『kiss×sis』第3話のストーリー概要
血の繋がらない双子の姉、あことりこの高校に入学するため、圭太は受験勉強に勤しむ毎日……のはずが、あことりこの過剰なスキンシップに心を惑わせる思春期の日々。果たして圭太は二人の誘惑…ではなく、応援を背に同じ高校に合格出来るのか?
受験勉強に邁進する圭太。その姿に嬉しい反面、あまりかまってくれなくなったことにやや不満気味なあことりこ。せめて部屋の掃除くらいは、と圭太の部屋に入ってみると、部屋の隅にあったエッチな本を発見! びっくりしつつ興味津々なあこに、「二人で予行練習をしてみる?」とりこの百合色の囁きが……。

メインキャスト陣が語るOAD『kiss×sis』

(写真左から)巽悠衣子、武内健、竹達彩奈

今回の取材には、住之江圭太役の武内健、住之江あこ役の竹達彩奈、住之江りこ役の巽悠衣子といったメインキャスト陣が参加。常にギリギリのOAD『kiss×sis』だが、ついに限界? ともいえる第3話を収録した後に語られた本作の魅力をチェックしてみよう。


――今回、OADでは4回目のアフレコとなりますが、皆さんが演じるキャラクターに変化はありましたか?

竹達彩奈「住之江あこ役の竹達彩奈です。今回はいつもよりちょっぴり、いやちょっぴりではないくらいギリギリな、ギリギリというより何かアウトじゃないのっていうぐらいの内容になっています。ギリギリセーフ?(笑) 今回、いつも受身なあこちゃんが、りこと一緒に大人の階段をちょっぴり上ったのではないかと思います。ちょっぴり積極的になれた回ですね。前回も積極的でしたが、さらにパワーアップしたあこちゃんが観られるのではないかと思います」

巽悠衣子「住之江りこ役の巽悠衣子です。毎回ギリギリだと言っているのですが、ちょっとギリギリを越えたのではないかと思えるような第4作目になりました(笑)。りこはいつも、あこよりも要領が良くて、圭太のおいしいところを持っていくんですけど、今回も自分からあこに仕掛けておいて、結局最後に困るのはあこで、自分は逃げるみたいな、そんなりこのちょっとした特性を活かした、要するにりこの要領の良さが発揮された回になっております。二人のイチャイチャも観られます(笑)」

武内健「今回に限って言えば、本当にあことりこが頑張ってくれていて、その分、圭太を含めた男性陣はすごく、言い方は悪いですけど、楽をさせていただきました(笑)。本当に9割ぐらいあことりこがずっと頑張っていたので、前回から比べて、圭太に変化というのは特に感じられないですね。ただ、あことりこのどっちのほうがエッチなのかということに、圭太が気づいた回になっています(笑)」

――それでは第3話の観どころを教えてください

竹達「これまでとちがって、イチャイチャする相手が圭ちゃん(圭太)ではなく、りこちゃんというところに、ちょっとビックリされる方も多いのではないでしょうか。双子の禁断のイチャイチャ回なので、そこが観どころなのではないかと思います。そうだよね?」
「もう、全部そこだったもんね(笑)」
竹達「今回は圭ちゃんとイチャイチャしません。代わりにりことイチャイチャします(笑)」

「いつもは、あこもりこも圭太を相手にイチャイチャしているんですけど、それが今回は"あこりこ"ということで、ちょっとイチャつき過ぎだろうみたいな感じになっています。姉妹、双子なので恥ずかしいんだけど、でも何か気持ちいいみたいな(笑)、そういったいつもとはちがう二人のイチャイチャが今回の観どころですね」

武内「先ほども言いましたが、今回は9割ほど"あこりこ"のお話なので、すべてが観どころだといえば観どころなのですが、原作を知っている方なら、『この話を観たかった』『よくぞやってくれました』、そんな内容になっているかと思いますので、本当にすみずみまで観て楽しんでいただければと思います」

――今回あまり圭太と絡まなかったのはちょっと残念な感じですか?

「そうですね、ちょっと消化不良な感じです(笑)」

――あまりあことりこの仲が良すぎるのもよくないなという感じですか?

「仲が良いのかどうか……。私もよくお姉ちゃんとチュッチュするんですけど……」
竹達「爆弾発言だよ!」
「ほっぺた! ほっぺたですよ。ほっぺたにチュッチュするけど、これはできないなあと思いました」
竹達「今の発言もちょっと危ないですよね。私は、お姉ちゃんがいてもできないと思う」
「これはできないけど、ほっぺたにチューは……」
武内「できない」
竹達「できないよー」
「……次いきましょうか」

――竹達さんと巽さんは今回酸欠になりそうなぐらいの熱演でしたね

竹達「私自身もやったことのない感じだったので、収録が始まる前、巽悠衣子に『今日、ヤバイね。ごめんね迷惑かけたら。私できないかもしれない』って言うぐらい、超後ろ向きだったんですけど、皆さんに支えられて、何とかアフレコを終えることができました。でも、作品の中では、"あこりこ"の息がすごく合っているんですよ。やっぱり双子ゆえか、そこまで同じタイミングなのかと(笑)。まあ、ビックリするぐらい息が合っていたので、私も悠衣子と一緒に、息を合わせて頑張らねばと思った回でした」

「アフレコが終わった後は、本当に燃え尽きたように、二人でゼーゼーハーハーって言ってました。せっかくの迫力あるシーンが、私のつたない息遣いとかで、ちゃんと観てくださる方に伝わるかどうかが不安なんですけど、彩奈と一緒に、息を合わせて頑張りましたので、ぜひぜひ観ていただきたいなと思います」

――二人の熱演を見た武内さんの男としての感想をぜひお聞かせください

武内「本当に頑張っているなって言うのは見ていてよく伝わってきましたし、これが完成して作品となって、絵と連動すると、きっともうファンには堪らないんだろうなっていう(笑)、そんな思いで見させていただきました」

――4月からTVアニメも始まりますが、OADならではのお勧めポイントがあれば教えてください

竹達「やっぱりTVシリーズとは別なギリギリ感がOADでは出せるというのが、魅力だと思うのですが、過激なのが嫌いな人はどうしよう?」
「『kiss×sis』を観てくださる方にそんな方はいないと思うよ(笑)」
竹達「そうだよね(笑)。もちろんTVシリーズにもとっても魅力的なキャラクターがいっぱい出てくるのですが、やはりOADでは、あことりこと圭ちゃんの3人の純粋な絡みといいますか、魅力的なあこちゃんとりこちゃんが観られるので、ぜひOADのほうも観ていただけたらいいなと思います」

「TVシリーズもちょっとギリギリな感じのところがあるんですけど(笑)、OADは、TVとは違ったギリギリな内容になっておりますので、そこをぜひ観ていただきたいですし、やはり『kiss×sis』はOADが原点なので、TVシリーズを観ていただいた方も、原点に戻るといった気持ちで、ぜひぜひOADも観てほしいですね。OADならではの『kiss×sis』ワールドがあります」

武内「TVシリーズは精神的なギリギリさ、チラリズム的なんですけど、OADは、別のベクトルに向いている気がします。先ほど二人も言っていましたが、TVシリーズにはTVシリーズの、OADにはOADの、ぞれぞれの良さがあると思いますので、ぜひ両方を見比べていただけたらいいなと思います」

――4月からはTVシリーズも始まるということで、ここであらためて『kiss×sis』という作品の魅力を教えてください

竹達「『kiss×sis』の魅力は……」
「詰まるな、そこで(笑)」
竹達「いろいろあるなって思って(笑)。とてもギリギリなんですけど、見終わったあとに、何だかほんわかと温かな気持ちになるような、温かみのある作品なので、ただいやらしくて、ギリギリなだけじゃないんだよっていうところを皆さんに知っていただきたいですね。あと、現実ではなかなかありえないような関係なので、とても夢が広がる作品なのではないかと思います(笑)」

「キャラクターがすごくかわいいなって思います。"あこりこ"は、お姉ちゃんだけど、妹っぽいという、ダブルでお得なキャラクターですし、そのほかにも、TVシリーズにはいろいろなキャラクターが出てくるのですが、どのキャラクターも本当に個性が濃くて、みんな魅力的なんですよ。ギリギリなシーンもたくさんありますが、最後には、何か爽やかな気分で終わっている……。そんな魅力が『kiss×sis』にはあると思います」

武内「ラブコメなので、ラブの部分でドキドキしてもらって、コメの部分で笑っていただいてっていうのが基本だと思うのですが、ほかのラブコメとちがって、義理とはいえ、相手がお姉さんたちなので、本当に四六時中、学校の中にいてもときどき襲われる、いや、誘惑される。うーん、ちがうな(笑)。振り回されるという、いついかなる時も油断できない、そんな状況が、圭太にとっては困った話ではありますが、観ている方にとっては楽しんでいただける部分ではないかと思います」

――4月に"あこりこ"でTVシリーズとOADの主題歌シングルがリリースされます

竹達「どちらもとてもかわいらしい曲で、『kiss×sis』ワールドがいっぱい詰まった曲になっていますので、ぜひ聴いてみてください。すごくレコーディングも頑張ったのです!」

「二曲ともアップテンポで、本当にノリがよく、みんなで一緒に踊ってもらえるような曲なんですけど、歌詞も『kiss×sis』ワールド全開で、絶対に『kiss×sis』でしか無理! っていう曲になっております」
竹達「聴いたら、すぐに『kiss×sis』だってわかる感じの曲ですね」
「"二人を愛して"みたいな感じの無茶な歌詞なんですけど、それがまたかわいい感じになっています。あと、歌詞がいまどきの女子高生という感じですね。あこにもりこにも、それぞれの女子高生としての生活があると思うんですよ。そういうところも反映された歌詞になっていて、私はものすごく好きです」

――第4作目における、あことりこのかわいらしい部分を教えてください

竹達「あこちゃんは全部がかわいいです。いるだけでかわいいです(笑)。でも、強いていうなら、好きな人のために、圭ちゃんのために、ライバルの三国さんたちを意識して、胸を大きくしようと頑張っているんですよ。バストアップローションをつけて(笑)。好きな人のために努力する、そんなあこちゃんの姿勢がやっぱりかわいいなって思いました」

「今回の二人はちょっとはちゃめちゃなことをしてしまうのですが、あこやりこが頑張るのは、すべて圭太のためであり、圭太あっての二人なので、そういった圭太に対する愛情を汲み取っていただきたいですね。とにかく圭太への愛情にあふれています。そこがやはりかわいいなって思います」

竹達「ちょっぴり過激なことをしていますが、それも圭ちゃんが好きだからこそやっていることなんですよ。好きな人のことを思って、そういうことをしているんだと思うと、やっぱりかわいいなって思いますよね。好きな人のことを思っての行動だから、演じているこっちも"あこりこ"がすごく愛おしくなりました」
「でも、りこはやっぱり最後にはあこに全部押し付けて……」
竹達「ずるいんだよね」
「押し付けて、さっと逃げていく。そういう狡さも私は好きです(笑)」

竹達「逆にあこは、ちょっとかわいそうな感じですよね。りこに邪魔されたりとか……。でもそんなあこちゃんが私は好きです」
「そういうあこりこのやりとりが好きです」
竹達「その関係が魅力です!」

――ちなみに武内さんは、あこ派ですか? りこ派ですか?

武内「それはダメですよ。言うわけにはいきません(笑)。本当に優柔不断なので、まだまだどちらか決められないどころか、実は現在選択肢が増えていまして、あこ、りこ、三国、三日月、夕月と、5人も候補者がいますので……圭太はあわよくばハーレムと思っているかもしれませんね(笑)」

――武内さん自身がですか?

武内「いやいやいや、圭太です。あくまで圭太です」

――あらためて武内さんご自身はどちら派ですか?

武内「僕自身ですか……。それぞれ本当に良い部分があるので、これはなかなか男としては決め辛い部分があります。皆さんも男ならわかってくれますよね。それを答えとしてください(笑)」

――それでは最後に、『kiss×sos』ファンへのメッセージをお願いします

竹達「OADから始まり、とうとうTVアニメもやらせていただくことになりました。これも応援してくださる皆さんのおかげだと思います。TVアニメとはまた違ったギリギリ感がOADでは観られますので、TVシリーズから観てくださる方も、OADならではの魅力を感じていただければいいなと思います。TVシリーズでは、本当にたくさんのキャラクターが出てきて、ワイワイやっていると思うのですが、OADは、基本的にあこ、りこ、圭太の3人の絡みが中心なので、そこを注目して観ていただけたらいいなと思います。TVシリーズもOADも、どちらもとっても面白く、魅力的で、観た後に温かくなるような作品なので、ぜひ皆さんに観ていただけたらいいなと思います。よろしくお願いします」

「OADから始まった『kiss×sis』が、TVアニメ化ということで、最初は本当にTVアニメになるとは思っていなかったので、とってもうれしいです。これはスタッフさんの尽力と、皆さんの応援のおかげだと思っています。TVアニメがワイワイガヤガヤした雰囲気の作品になっているのに対して、OADは本当に住之江姉弟が主役で、またちがった面白さがあり、内容もギリギリで、よりパワーアップしつつも、心がほわっと温かくなるようなお話になっておりますので、TVアニメを観てくださった方は、ぜひぜひOADも観てほしいなって思います。よろしくお願いします」

武内「自己紹介が遅れました。住之江圭太役の武内健です」
「遅いです(笑)」
竹達「もう最後だよ、お兄ちゃん(笑)」
武内「TVアニメやCDドラマもありつつ、もちろん原作、そしてこのOADと、それぞれの作品ごとにちがった雰囲気を持っている『kiss×sis』ですが、OADにはOADならではの魅力がありますので、ぜひTVアニメ、CDドラマ、原作ともども応援のほどよろしくお願いいたします」

――ありがとうございました



OAD『kiss×sis』第3話は、2010年6月4日の発売予定となっているコミックス『kiss×sis』第6巻の初回限定版に同梱される。この初回限定版は完全受注生産となっており、予約の締め切りが4月5日(月)と迫っているので、確実に入手したい人は忘れずに予約しておきたい。価格は3,700円。なお、コミックスのみの『kiss×sis』第6巻通常版(価格 / 560円)も同じく6月4日の発売予定となっている。

■OAD『kiss×sis』おもなスタッフ
監督 / 名和宗則◆キャラクターデザイン / 下谷智之◆サブデザイン / 枡田邦彰◆色彩設計 / 佐藤直子◆美術監督 / 小坂部直子◆音楽 / 植木瑞基◆音響監督 / 菊田浩巳◆アニメーション制作 / feel.

■OAD『kiss×sis』おもなキャスト
住之江圭太 / 武内健◆住之江あこ / 竹達彩奈◆住之江りこ / 巽悠衣子
(C)ぢたま某・講談社/キスシス製作委員会