映画『すべては海になる』が23日、初日を迎え、東京・新宿バルト9で主演の佐藤江梨子と柳楽優弥、監督の山田あかねが舞台挨拶を行った。

『すべては海になる』の舞台挨拶に出席した佐藤江梨子(左)と柳楽優弥

本作は、ドラマ『やっぱり猫が好き』(フジテレビ系)など数々のテレビ番組の演出を手掛けている山田あかねが、2005年に発表した同名小説を自らメガホンを執った監督デビュー作。無為に恋愛を繰り返す千野夏樹(佐藤江梨子)と、彼女の勤める書店で万引きをした女の息子・大高光治(柳楽優弥)を主人公に、それぞれが悩みを抱えながらも本を通じてつながりを持つことにより、前に踏み出そうとする2人の姿を描く。

27歳の書店員役を演じた佐藤は「本屋さんで働くのは小さい頃からの夢でした。現場では本を読み放題だったので楽しかったです。最初は雑誌で芸能人本読んでましたよ(笑)」と撮影秘話を明かし、「トラウマのない人間なんていません。自分を変えたいと思う主人公に通じるものがありました。悩んでいる方がご覧になれば元気になると思いますよ」とアピールした。

結婚後初めて公の場に姿を現した柳楽は「嫁(豊田エリー)に見て欲しいっすね。一緒に見に行きたいです」と熱々ぶりを披露。すると佐藤が「お~! 私も同じエリですが(笑)」と柳楽の言葉を遮り「結婚はびっくりしました。え? 責めてない責めてない。光治(柳楽)くんとはなるべく距離を持って近付いていきました。2年ぶりの映画とは思えないぐらい集中力が凄かったですよ」と柳楽の演技を称賛していた。

「昨日生まれて初めて流れ星を見て、って良くみたら違ったんですけど、今日初日にお客さんが来て下さるようにとお願いしたら、こんなに沢山の方が来て下さって……」と多くの観客に感謝した佐藤

2年ぶりに俳優への復帰を果たした柳楽は「本を読まないのでできるかな~と思ったし、芝居も2年ぶりでどうかなと思いましたが、監督さんと助監督さんのお陰でだんだん慣れていきました。緊張しつつ楽めました」

「映画が完成して公開するまで、本当に色んなことがありましたが、今日公開に辿りついて本当に嬉しいです。原作と監督、そして脚本もやらせて頂き幸せでした」と感慨深く語った山田監督

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