東京メトロは22日、千代田線向けの新型車両「16000系」の導入を発表した。2010年秋頃から10両編成16本、合計160両を順次導入予定。同車両は「永久磁石式同期型モーター」を採用し、省エネルギーを推進した。有楽町線と副都心線向けに導入した誘導モーター式の「10000系」と比較して、約10%の消費電力量を削減するという。さらに、各装置の省エネルギー化、走行騒音を低減したほか、リサイクル性や安全性も高めているとのこと。
車体はダブルスキン構体を採用し、四隅の柱を強化して車体全体の強度を向上したという。これにより振動と走行騒音を押さえ、乗り心地を向上したとのこと。また、天井構造を見直して、客室内の荷棚上の空間を拡大させた。ひとりあたりの座席幅は30mm拡大し、クッションも改良して座り心地を高めている。連結面は大型ガラスを採用し、荷棚と座席横の仕切りの一部にもガラスを使って、広がりのある車内空間を演出しているとのこと。
このほか、車両の床面を約60mm下げてホームとの段差を少なくすることで、バリアフリーにも配慮しているという。荷物棚の位置や吊革の位置も下げて使いやすくしたとのこと。各ドア上部には17インチワイド液晶モニターを2台配置して、乗り換え案内や駅設備案内などの情報を提供するという。