世界各国のゲストにも対応できる世界各国の従業員
今年でちょうど10周年を迎えたクラブメッド・カビラビーチは、まさに南国のリゾートホテル。目の前には西表石垣国立公園の美しい海が広がる。客室は低層型で一番高い階でも3階ほど。到着してすぐに従業員の男性が施設を説明しながら部屋に案内してくれる。でもこの人、どう見ても日本人ではない。出身を尋ねるとモルディブだと流暢な日本語で答えてくれた。モルディブと言えば、インドの下のほうにある島国。そんな遠い所から日本に働きに来ているのかと、関心しながらも不思議な感覚だった。
また、施設も日本人が経営する沖縄のリゾートホテルとはかなり様子が違う。通常は、和食や洋食、中華など、ジャンルの違うレストランやバーがホテル内にいくつかあるものだが、このホテルはメインダイニングが1つ、バーが1つだけ。正直なところ、長期で滞在する場合にメインダイニングだけでは食事に飽きないか心配になる。しかし、それは実際の食事の時間になって、まったく危惧に終わる。
超豪華! あらゆるジャンルの料理がすべて好きなだけ楽しめる
食事の前に「今日は10周年祭で、特別な日なんです。いつもこれだけ豪華だというわけではありませんが、種類は常に豊富に揃えています」という説明を受けた。どういう意味なんだろう? とメインダインニングに入ると、その豪華な料理の数々に圧倒された。まるで、有名タレントの結婚式場の料理かと見間違うばかりの見事な盛りつけ。しかも世界のあらゆる料理がビュッフェスタイルで用意されている。
個人的にはビュッフェスタイルは、落ち着いて食事が楽しめないし、料理自体も押し付けがましい内容が多く、どこか安っぽさを感じるので好きではない。しかし、クラブメッドの料理はあらゆる国籍のゲスト(客)にあらゆる料理を提供するためにこのようなスタイルになっているだけで、一流のシェフが心を込めて作っている。だから、どの料理も味は素晴らしく、形式がビュッフェというだけで、手抜きの料理は一つもない。その内容は、できる限り写真を掲載したのでそちらを見てもらいたい。
さて、テーブルに着いてから、気がついたのだが、アルコール類のメニューがないことだ。アルコール類は別料金で頼むのが普通だが、クラブメッドでは好きなアルコールを好きなだけ飲むことができる(一部有料)。カビラビーチではビールをはじめとして、焼酎、泡盛、そしてなんとワインも含まれている。高級リゾートでアルコールもフリーなんてありなの? これまでリゾートホテルでは、常に料金のことを気にしながらビクビクしてアルコールを頼んでいた筆者としては衝撃的だった。料理だけでなく、お酒も好きなだけ楽しめる。リゾートホテルで、こんなにリラックスして食事を味わえたのは初めてといってよい。