家に帰れば当然のように照明とテレビをつけ、シャワーを浴び、PCに向かう。冷たいものは電子レンジですぐに暖め、電気ポットには常にお湯が沸いている……。現代人は多くの家電や便利なグッズに囲まれた快適な暮らしを送っています。当然電気代、水道代、ガス代、その他もろもろ……。お金も多く出て行ってしまいますね。でも、ちょっとしたことの積み重ねで、年間で節約できる金額は膨大なものになります。これからご紹介する、過ごす部屋別の節約テクニックを駆使して、快適な節約生活をスタートさせましょう!

前回はパソコン・テレビの節約テクニック【1~8】をまとめてご紹介しました。今回はリビング編の中から、暖房と冷房の節約術を総まとめします。

暖房編

9.暖房をつける前に1枚服を着る
寒いからといってすぐに暖房をつけるのではなく、1枚服を着てみましょう。体感温度がアップします。カーディガンでプラス2.2度、ひざ掛けでプラス2.5度、靴下をはくと0.6度といわれていますから結構な効果です。それでも必要なときのみ暖房をつけるようにしましょう。
★年間節約額
約2,050円(ガスファンヒーターを1日1時間運転短縮した場合(設定温度20度)
出典 : 家庭の省エネ大辞典2009年版
10.ホットカーペットの下には断熱シートをひく
ホットカーペットを床に直接敷くと、熱が床に逃げてしまい、暖房効率が下がります。断熱シートを敷けば効率アップ。段ボールを敷いても同じような効果があります。これで、設定温度を低めにしても暖かく過ごせます。
★年間節約額
約4,090円(3畳用ホットカーペットで、設定温度を「強」から「中」にした場合(1日5時間使用))
出典 : 家庭の省エネ大辞典2009年版

あったか暖らんシート/東和産業……熱反射性のあるアルミ蒸着フィルム(表面)で熱を下に逃がさず、断熱効果のある発泡ポリエチレン層(裏面)で床からの冷気を防ぎ、 保温力をアップさせます

11.ホットカーペットは部屋の広さにあった大きさを選ぶ
カーペットが広ければ、それだけ電力を消費します。部屋の広さにあった大きさを選ぶようにしましょう。また、カーペットを分割して一部分だけ(片側など)を暖める機能が付いているものもありますので、人がいない部分は暖めないなど、上手に利用しましょう。
★年間節約額
約1,980円(3畳用ホットカーペットと2畳用ホットカーペットの比較(室温20度、設定温度「中」で1日5時間使用))
出典 : 家庭の省エネ大辞典2009年版
12.こたつはカバーを重ねて使用
日本の冬にかかせない「こたつ」も少しの工夫で電気代を節約することができます。こたつ布団の上に、上掛けや毛布を重ねて使用してみてください。こたつの熱が外に逃げづらくなります。こたつの下には敷布団をしきましょう。
★年間節約額
約710円(こたつ布団のみの場合と、こたつ布団に上掛けと敷布団を併用した場合の比較 1日5時間使用)
出典 : 家庭の省エネ大辞典2009年版
13.暖房器具の設定温度はひかえめに
どんな暖房器具を使うにしても、設定温度を低くしたほうが、消費電力も少なくなります。エアコン、ガスや石油のファンヒーターなら20度を目安に。ホットカーペットやこたつは「強」ではなく「中」にするとよいでしょう。
★年間節約額
【エアコンの場合】約1,170円「外気温度6度の時、エアコン(2.2kW)の設定温度を21度から20度にした場合(使用時間 : 9時間/日)」
【ガスファンヒーターの場合】約1,260円「外気温度6度の時、設定温度を21度から20度にした場合(使用時間 : 9時間/日)」
【石油ファンヒーターの場合】約780円 「外気温度6度の時、設定温度を21度から20度にした場合(使用時間:9時間/日)」
【電気カーペットの場合】約4,090円3畳用で、設定温度を「強」から「中」にした場合(1日5時間使用)
【電気こたつの場合】約1,080円設定温度を「強」から「中」にした場合(1日5時間使用)
出典 : 家庭の省エネ大辞典2009年版
14.エアコンと扇風機を併用する
エアコンで暖まった空気は、上へ上へと上がっていきます。足元が寒い!というときには、設定温度を上げるのではなく、扇風機の出番です。エアコンの送風口に扇風機の風があたるように置くと、温まった空気を攪拌して、部屋全体を暖かくしてくれます。
15.窓からの冷気を防ぐ
冬の冷気は窓から侵入してくるので、冷気対策は万全に。まずはカーテン。床まで届く長さのもので、なるべく厚手にしましょう。それでも入ってくる冷気には、座布団や布団などを丸めたものや、クッションなどをカーテン下に置くと効果的です。
16.すきま風を防ぐ
暖房をかけているのになぜか寒い……。こんな時は「すきま風」を疑ってみましょう。ドアやサッシのすき間、玄関の新聞受けなど、意外なところから冷気が入っているのかもしれません。これらをすき間テープや段ボールなどでシャットアウトすれば、暖房効率が上がります。
17.窓によしずをたてかける
夏のイメージが強い「よしず」ですが、冬も活躍します。夕方になったら窓の外側によしずをたてかけるだけ。よしずなしの場合に比べて3~5度も高い室温をキープできることもあります。朝の室温に違いが出ます。しかも結露対策にもなるので一石二鳥です。

冷房編

18.エアコンをつける前に窓を開けて空気をいれかえる
帰宅して暑い室内に入ると、すぐにエアコンをつけたくなりますが、ちょっと待って。その前に窓を開けて空気を入れ替えましょう。長いこと締め切っていた室内よりも、外気の方が涼しいことがあります。窓は一カ所ではなく、複数開けて、風の通り道を作るのも大切。着替えてなるべく涼しい格好をするのもオススメです。
★年間節約額
約410円(1日1時間冷房を短縮した場合 設定温度 : 28度)
出典 : 家庭の省エネ大辞典2009年版
19.エアコンと扇風機を併用する
風が体にあたると涼しく感じますので、エアコンと扇風機は併用しましょう。設定温度を高めにしても涼しく過ごすことができます。また、エアコンの送風口に扇風機を上向きにして置くと、部屋全体を涼しくすることができます。
★年間節約額
約670円(外気温度31度の時、エアコン(2.2kW)の冷房設定温度を27度から28度にした場合 使用時間 : 9時間/日)
出典 : 家庭の省エネ大辞典2009年版
20.フィルターをこまめに掃除する
フィルターが目詰まりしていると効率が下がり、余計な電力を使います。月に1~2回くらいフィルターを掃除しましょう。こまめに掃除していれば、掃除機でホコリを吸い取るだけでOK。汚れのひどい場合はフィルターを取り出して、ぬるま湯などで洗うと効果的です。(※清掃方法については製品の取扱説明書に従ってください)
★年間節約額
約700円(フィルターが目詰まりしているエアコン(2.2kW)とフィルターを清掃した場合の比較)
出典 : 家庭の省エネ大辞典2009年版
21.冷やした空気を逃がさないように部屋のドアを閉める
せっかくエアコンをつけても、空気が逃げてしまっては効果半減です。また、暖かい空気も入ってきてしまいます。全てのドアや窓をきっちり閉めて冷たい空気をキープしてください。
22.室外機には日よけをし、直射日光をさける
エアコンの室外機は熱交換をする大事な箇所です。直射日光があたっていると十分に機能しなくなってしまいます。風通しのよい場所に置き、日よけやすだれなどで日光をさえぎると消費電力を下げることができます。また、室外機のまわりには物を置かないようにしましょう。
23.日中の冷房はカーテンを閉める
夏に外から入ってくる熱の53%~71%が窓から。室内の気温を上げず、冷房効率をよくするためには、この窓からの光と熱を防ぐことが大切です。カーテンやブラインドを閉めて冷房効率をアップ&キープしましょう。窓ガラスに省エネフィルムを貼るのもオススメです。

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