6月26日にBlu-ray、DVD、UMDで発売されたアニメ映画『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』。4月25日に公開がスタートし、現在でも都内にてロングラン上映が行われているほか、全国の地方都市でも順次公開が始まるなど、単館公開のアニメ映画としては異例の息の長いヒット作品となっている。
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バンダイビジュアルより発売中の『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』。価格は限定版Blu-rayが13,440円、通常版Blu-rayが8,190円、DVD版が5,040円、UMD版が2,940円 |
『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』今後の公開館
| 上映期間 | 上映劇場 |
|---|---|
| 4月25日 (土)~7月10日 (金) | テアトルタイムズスクエア (東京) |
| 6月27日 (土)~7月10日 (金) | ディノスシネマズ旭川 (北海道) |
| 6月27日 (土)~7月10日 (金) | MOVIX仙台 (宮城) |
| 6月27日 (土)~7月10日 (金) | 広島バルトII (広島) |
| 7月11日 (土)~7月14日 (火) | シネプレックス熊本 (熊本) |
| 7月11日 (土)~7月16日 (木) | 桜坂劇場 (沖縄) |
| 7月25日 (土)~8月7日 (金) | シネリーブル千葉ニュータウン (千葉) |
| 7月25日 (土)~8月7日 (金) | T・ジョイ新潟万代 (新潟) |
| 8月19日 (水)~8月21日 (金) | 新所沢レッツシネパーク (埼玉) |
今回の記事では、ロングラン公開中のテアトルタイムズスクエアにて、5月末に行われた京田知己監督と、ホランド役・藤原啓治によるトークショーの模様をお届け。前半ではおもに作品の根幹が深く掘り下げられ、後半では会場から寄せられた質問に答える形で約1時間に渡って濃密なトークが展開された。劇場で観た人や、ソフトを購入した人は再見のガイドとしてぜひ活用してほしい。逆に未見の人は、トークで作品の内容に直接触れているので、その点に注意して読み進めてほしい。
劇場版前夜~テレビ版との関係~京田監督が込めたテーマ
――藤原さんが劇場版の企画をお聞きになったのはいつごろでした?
藤原啓治「テレビシリーズが終わってから劇場版をやる話は聞こえていて、どういう話であれ、実現するというのはやっぱりうれしいことでしたね。で、しばらくしてから飲み屋で監督がコンテを出してきて『17歳なんだ』とか『ブレードランナー』を観ろとか、なんか意味不明なことを言うわけですよ。じつは観てないんだけどさ(笑)。で、コンテも頭だけチラッと見たんですけど、『ニルヴァーシュがこれ?』みたいな。あと敵がレントンという話で」
京田知己監督「単純にレントンと(テレビ版で敵となる)デューイを会わせるのが難しいじゃないですか。で、レントンの話にしたときに、一番対峙するアイデンティティって言ったら、ホランドかなあという。どんどんシンプルな構造にしていくうちに、やっぱりホランドとレントンを対峙させてあげないと『エウレカ』の話が終わらないんじゃないかなと」
藤原「僕はそんなに違和感とか戸惑いはなかったですけどね」
――テレビ版と劇場版の関係について劇中では明示的には語られていなかったので、あらためてお聞きしますが、劇場版のイマージュとテレビ版のスカブコーラルは同じ存在ということですか?
京田監督「イコールと考えてもらって構わないです。テレビ版の最終回で半分いなくなってどこかに消えちゃった分。SFを読んでる人なら多元宇宙とかでわかっていただけると思うんですけど、スカブコーラルがほかの世界に行って、(劇場版での)地球を発見して、そこで平和に暮らしたいなと思ったんだけど、結局そこにいた人たちと戦争になって、テレビ版のクダンの限界が再び起こってしまう可能性があると。それを防ぐために自分たちが記憶として持つレントンとエウレカの話を神話として流布しつつ、エウレカをもう1回生み出して人類側に送りつけた、という感じなんです。だから(イマージュに侵略の意思はなくても)人類側が侵略だと思っちゃったので敵対しちゃった、ということですね」
――ドーハの悲劇のときにホランドたちが刻印がある月を見たのは、イマージュが持っているイメージを見たということですか?
京田監督「基本的にはスカブコーラルが旅立っていくときに最後に見た、自分たちが発生した星の光景なんじゃないかなと。そういう意味では時系列的に言うと(劇場版はテレビ版の)続編です」
――でも素直じゃない続編ですよね(笑)
京田監督「ええ、ひねくれ者なので(笑)」
――あと「イマージュ」っていう、映像という意味でも使われる言葉が気になっていて、アネモネが「私たちは夢を見られない。人間の見た夢を体言することだけができる」みたいなことを言うじゃないですか。これって映像と人間の関係に似てるなと思って、その辺に京田監督の考える映像論があるのかなと思ったんですけど
京田監督「それは示唆する形にはしていたんですよ。本当はもっとわかりやすくやろうと思っていて、イマージュの形をもっとアニメキャラというか、(現代アーティストの)村上隆の絵みたいな、パロディっぽい形で考えていたんですけど、お金の事情もあってテレビ版のままになりました。映像もアニメもそうなんですけど、自分たちはアニメという世界に触れちゃったことによって化学変化を起こしたりしてる。『誰々は俺の嫁』って言葉があるじゃないですか。つまり傍から見ると、レントンがアニメキャラ(≒エウレカ)を好きになっちゃって……という話にもなるよね、と。だから劇場版のラストは、作り手もふくめてアニメというものをみんなで受け入れて、また新しくやっていこうよ、ということでもあるし、どんな形でもアニメを作り続けていければいいなあ、という思いでもあるんです」