中国上海で20日、「第13回上海国際汽車工業展覧会」(上海モーターショー)が開幕した。成長する中国市場を見越して各国の自動車メーカーがこぞって出展しており、上海モーターショーで初公開されるコンセプトモデルや新モデルなども展示されている。

コンセプトカー「SR-9」

ホンダは、東風ホンダとともに「環境」をテーマに出展。スポーティプレミアムセダンのコンセプトモデル「SR-9」や、コンセプトカー「理念」を出品。SR-9をベースとした新型車を年内に中国で発売するという。そのほか、燃料電池車「FCXクラリティ」や、ハイブリッドカー「インサイト」、年内に発売が予定されている新型オデッセイや、シビックハイブリッドなどの量産車も参考展示される。

EVコンセプトカー「ニューヴ」

日産自動車は、4月にマイナーチェンジした「シルフィ(中国名:軒逸)」や、中国では初公開となる電気自動車(EV)のコンセプトカー「ニューヴ」のほか、「NISSAN GT-R」カットモデルや、2010年に中国生産が開始されるグローバル戦略車の小型商用車「NV200]などが出展される。シルフィは、サイドエアバッグとアクティブヘッドレストを採用して安全性を高めた。ニューヴは、パリモーターショーで2008年に初公開され、数年後に発売が予定されているという3人乗りで全長3mのコンパクトカーで、ルーフに太陽電池パネルを備え、インテリアには天然素材やリサイクル素材を採用している。

また、インフィニティブランドでは5L V8エンジンに7速ATを組み合わせたクロスオーバー「FX50」や、「G37クーペ」(日本名:スカイラインクーペ)、4ドアセダン「M35」「EX35」などが展示される。

FT-EV(北米国際自動車ショー出展車)

トヨタ自動車では、中国市場のニーズを取り込んだ新型クラウンを展示するほか、中国で生産・販売を予定しているカムリハイブリッド、新型RAV4やハイランダーの現地生産モデルなども出展される。レクサスブランドからは、既に中国に投入されているRX450hや、GS450hや、IS300C、RX350などのほか、参考出品車としてFT-EVやFCHV-adv、i-REAL、Hi-CTに加え、F1なども展示されている。

上海モーターショーで初公開となったパナメーラ

ポルシェAGは、4ドア4シーターのグランツーリスモ「パナメーラ」を上海モーターショーで初公開した。上海でワールドプレミアを行うことで、将来有望なアジア市場を重視する姿勢を打ち出すという。パナメーラは、デュアルクラッチトランスミッション「ポルシェ・ドッペルクップルング」や、アクティブエアサスペンション、マルチステージ式可変リアスポイラー(パナメーラターボに装着)などが搭載される。欧州南米とアジアの一部では9月、北米とオーストラリアでは10月、中国では2010年始めに発売されるという。