投資信託協会はこのほど、国際投資信託協会がとりまとめた2008年第3四半期(7~9月)における投資信託の世界統計を発表した。これによると、国別投資信託残高ランキングにおいて日本は前回より1つ順位を上げ第7位となった。

国際投資信託協会とは世界各国の投資信託協会が加盟する国際組織で、今回は44カ国から提供されたデータを基に集計を行った。国別の公募証券投資信託(オープン・エンド型)の残高ランキングでは、第1位は10兆6,880億ドルで米国、次いで第2位が2兆2,290億ドルのルクセンブルグ、第3位が1兆7,220億ドルのフランス、第4位が1兆390億ドルのオーストラリア、第5位が8,270億ドルのアイルランドとの結果に。日本の残高は6,220億ドルの第7位となり前回より1つ順位を上げている。

今回の投資信託残高上位10カ国(2008年9月末)

順位 国名 残高(億ドル)
1 米国 106,880
2 ルクセンブルグ 22,290
3 フランス 17,220
4 オーストラリア 10,390
5 アイルランド 8,270
6 英国 6,550
7 日本 6,220
8 カナダ 6,050
9 ブラジル 5,790
10 スペイン 3,080

前回の投資信託残高上位10カ国(2008年6月末)

順位 国名 残高(億ドル)
1 米国 116,760
2 ルクセンブルグ 26,210
3 フランス 19,800
4 オーストリア 12,640
5 アイルランド 9,850
6 英国 8,040
7 ブラジル 7,380
8 日本 6,870
9 カナダ 6,850
10 イタリア 3,640

世界全体の投資信託残高をみた場合、2008年6月末の24兆6,500億ドルより12.1%減少した21兆6,600億ドルとの結果になった。資産別にみると、株式投資信託の残高は前回比17.4%減の8兆6,200億ドル、公社債投資信託も同じく9.3%減の3兆7,930億ドル、MMFは同2.6%減の5兆4,460億ドル、バランスファンドも同13.1%減の2兆1,510億ドルと、いずれの資産においても残高を減らす結果となった。中でも株式投資信託残高が前回より大きく数値を減らしており、投資信託市場にもリーマン・ショックなどを原因とする世界株安の影響が影を落としていることがうかがえる。