エッフェル塔、ルーブル美術館、凱旋門、シャンゼリゼ通り……etcと見どころ満載のパリ。しかし、パリといったら食べ歩きもはずせない! ということで早速、パリの街で食べ歩きツアー開始。今回はブーランジュリー(パン店)とパティスリー(ケーキ店)を中心にまわります!
街を歩いてみると、ちょっとした街角のパン屋さんでも、お洒落でかわいい。映画に出てくるような店があちらこちらにあり、焼きたてパンが美しく並ぶ。真っ先に飛び込んできたのが老舗パン店「PAUL」(ポール)。1889年にフランス北部の町・リールで誕生した店で、日本にも上陸しているのでご存知の方も多いのでは? ちなみに私のPAUL初体験はパリではなく東京駅店。「こんなに雰囲気もよくておいしいパン屋さんが日本にもあるんだー」と感動したのを覚えている。
パリのNo.1バゲットのお味は?
次は「Arnaud DELMONTEL」(アルノー・デルモンテル)。このお店のバゲットは、「1er Prix de la meilleure Baguette de Paris 2007」(プルミエ・プリドゥ・ラ・メイユール・バゲット・ドゥ・パリ)というパリのバゲットコンクールで見事1位に輝いている。ちなみに、このコンクールで1位をとると、なんと1年もの間フランス大統領官邸に毎日パンを届けるという大役が待っているのだそう。バゲッドで一番人気の「Renaissance」(ルネッサンス・1.15ユーロ)は、いたってシンプル。パリパリのクラスト(皮の部分)に、白い小麦粉のみでつくられたしっとり食感のクラム(中身)。おいしいことはおいしいのだが、味、食感、塩加減といい、日本で食べるフランスパンにそっくりで、「え? これがパリで一番の味!?」と一瞬疑ったが、それは日本におけるフランスパンのレベルが高いということを意味しているのだろう。
ちなみに後ほど、購入した「Renaissance」をスライスして玉ネギやフォアグラをトッピングしていただいた。う~ん、やっぱりおいしい! 素朴な味のパンだけに、いろんな素材と相性がよい。
ちなみにこの店では、バゲットだけではなく、ケーキ類も多く扱っている。店内にはキレイにデコレーションされたケーキがずらりと並び、どこから見ていいのやらと悩んでしまうほど。甘い物好きならば、そんな空間にいるだけで、心が躍ってしまうだろう。
左の写真は、「ROYAL」(ロワイヤル・3.90ユーロ)というこの店一番人気のケーキ。側面には板状のチョコレートが貼り付けられており、その内側にはちょっとビターなチョコレート、中からはとろとろのスイートなチョコレートが。ビターな味わいが程よいアクセントとなって、甘いだけではない上品なチョコレートケーキに仕上がっている。
「ゴーミヨ」の「パリで最もおいしいパン店」へ
「Du Pain et des Idees」(デュ・パン・エ・デ・ジデ)もパリを代表する名店。『Gault&Millau MEILLEUR BOULANGER DES PARIS 2008』(ゴーミヨ・メイユール・ブーランジェ・デ・パリ)が選んだ2008年度パリで最もおいしいパン店である。なお、"ゴーミヨ"とは、フランスで最も強い影響力を持つレストランガイドの1つ。『ミシュラン』と同様、レストランから掲載料をとっていない分、高い信用性があるといわれているのだ。
この店で一番人気のあるバゲット「PAN DES AMIS」(パン・デ・ザミ・2ユーロ)を買ってみた。このパンの名は"友達たちのパン"という意味で、「Arnaud DELMONTEL」の空気を多く含むシンプルなバゲットとは異なり、中身がつまっていて、しっとりもちもち食感が特徴。ソーセージや魚料理などにも合うだろう。バターをつけなくても十分楽しめ、ついついたくさん食べ過ぎてしまうほど。オフィシャルサイトは日本語版もあるので、パリにいけなくても雰囲気を楽しんでもいかが?