ネットマーケティングのアイシェアは9日、ジェネリック医薬品の知名度や利用率に関するアンケート調査の結果を発表した。CMや病院のポスターなどでよく目にする「ジェネリック医薬品」の市民への実際の浸透度を測ろうというもの。調査は9月下旬にインターネットによって行われ、20代以上の男女376名が回答した。男女比はほぼ同数。

ジェネリック医薬品とは、先発医薬品の特許権が消滅した後に同じ主成分によって製造された後発医薬品のこと。「効果は同じで価格は安い」として厚生労働省ならびに各メーカーが普及に力を入れている。

調査では「医者からジェネリック医薬品を薦められたことはあるか?」との問いに実に91%が「ない」と回答。諸外国に比べて著しく普及が遅れているとされる日本の現状を如実に示した。

「ジェネリック医薬品を使ったことはありますか?」アイシェア調べ

一方、ジェネリック医薬品を利用したことが「ある」と答えたのは全体の約4分の1にあたる23.9%。この数字は、医師の薦めがなくても自らジェネリック医薬品の処方を希望した人が一定の割合で存在することを示している。

利用経験が「ない」と答えた人に「ジェネリック医薬品を知っているか?」と聞いたところ、全体の65.4%が「知っている」と回答。「聞いたことはあるが詳しくは知らない」(29.0%)と合わせると9割以上の人が少なくとも名前だけは知っていると答えたことになる。

このほか調査ではジェネリック医薬品の利用経験がある人ほど「おくすり手帳」に目を通したり処方された薬をインターネットで調べたりする率が高いことも判明。ジェネリック医薬品利用者の薬への関心の高さを示した。