東京オリンピック・パラリンピック招致委員会は開催都市決定のちょうど1年前にあたる2日、2016年五輪招致を呼びかけるイベントを開催。北京五輪メダリストらが登場し、五輪招致に向け"東京オリンピック"の魅力を呼びかけた。

イベントに登場した北京五輪メダリストの面々。前列左から斉藤仁監督(男子柔道)、内柴正人選手(男子柔道66キロ級金)、鈴木孝幸選手(パラリンピック男子平泳ぎ金)、太田雄貴選手(男子フェンシング銀)、山田恵里選手/坂井寛子選手/佐藤理恵選手/藤本索子選手(女子ソフトボール金)

男子フェンシング銀メダルの太田雄貴選手は、「色々な競技を、生で見られる感動は一生忘れられないものになるはず」と力強く訴え、「東京で五輪が開催されれることで、マイナースポーツの面白さに目を向けてもらえれば」とフェンシングの普及にも期待を寄せた。イベント終盤には、サプライズゲストとして柔道66キロ級金メダリストの内柴正人選手が斉藤仁監督とともに登場。「子どものころ、斉藤監督が(ソウル五輪で)金メダルをとったのを見てオリンピックを目指した。自分がオリンピックチャンピオンになれたのもそのおかげ。子どもたちに選手が一生懸命に戦う姿を見せ、自分が与えてもらった夢を与えたい。」と語った。

内柴選手が金メダルを志した原体験は、10歳の時に見たソウルオリンピックだという

「東京で、パラリンピックもオリンピックと同じかそれ以上の興奮があることを体験してもらいたい」と鈴木選手

「東京の人は(刺激に)贅沢で『やれば?』という感じ。地方の方が熱意を感じる」とやや不満げな知事

石原慎太郎東京都知事は「オリンピックの経済効果は3兆円」と"現実路線"でアピール。「粋で洒落ていて飯がうまい東京に世界が目を見張るような、成熟した国にしかできないオリンピックにしたい」と語った上で、「日本は(6月の一次選考で)1位につけているが、国民の熱意が足りない。みんなでやろう。やればできる」と招致気運の高まりを求めた。

2016年五輪の最終候補地はシカゴ / 東京 / リオデジャネイロ / マドリードの4都市。1年後の2009年10月2日、デンマークのコペンハーゲンで開かれるIOC(国際オリンピック委員会)総会にて勝者が決定する。