日産自動車は4日、国内の「ポスト新長期規制」を世界で初めてクリアしたクリーンディーゼル車として、「エクストレイル 20GT」を設定し、18日より発売すると発表した。価格は299万9,850円。

エクストレイル 20GT

同車は、日本の厳しい排出ガス規制「ポスト新長期規制」に適合したクリーンディーゼルであり、高い環境性能とハイパフォーマンス、そして優れた経済性を実現している。

搭載される「M9R」ディーゼルエンジンは、最高出力127kW(173PS)/3750rpm、最大トルク360Nm(36.7kgm)/2000rpmを発揮し、2L(リッター)にもかかわらず、ガソリン3.5Lエンジン並みの高トルクを発生し、あらゆる走行シーンにおいて余裕の走りを提供するという。

最高水準の排出ガス性能に加え、低燃費によりCO2排出量が少なく、環境性能にも優れている。「20GT」の10・15モード燃費は15.2km/L。低燃費に加え、軽油の燃料代がガソリン車より安いことから、経済性にも優れている。また、従来のディーゼルが抱えていた不快な騒音及び振動を取り払い、室内ではガソリン車並の静粛性を確保したという。

今回採用された排出ガスのクリーン化の技術は、コモンレールシステム、EGRクーラー、ディーゼル・パーティキュレート・フィルター(DPF)、リーンNOxトラップ触媒(LNT)、ダブルスワールポートなど。騒音・振動の軽減については、ピエゾ式インジェクター、バランサーシャフト、高剛性車体化、高剛性エンジンマウントブラケット、遮音ガラスの採用などが採用された。

「20GT」のエクステリアは、欧州仕様と同じデザインのフロントグリルとバンパー、ボディに傷が付きにくいスクラッチシールドを装備。インテリアには、スポーティな雰囲気のシートクロスや、ステップランプ、インテリジェントキー、6スピーカーなどを装備した。

なお、 「ポスト新長期規制」は国内新車について2009年(平成21年)10月から施行される排気ガス規制。2005年(平成17年)に施行された「新長期規制」に対し、NOx(窒素酸化物)で-47%、PM(粒子状物質)で-64%減が求められる。また、継続生産車・輸入車には2010年(平成22年)年9月から適用される。