映画『パコと魔法の絵本』の完成披露会見が29日、都内で開催され、同映画に出演する役所広司、妻夫木聡、土屋アンナらが出席した。
上段左から、中島哲也監督、劇団ひとり、加瀬亮、小池栄子、山内圭哉、後藤ひろひと(原作者) |
『パコと魔法の絵本』は、2004年に上演された舞台『MIDSUMMER CAROL ガマ王子vsザリガニ魔人』を映画化したもの。一風変わった患者たちが入院している病院で、偏屈ワガママジジイの大貫(役所)たち大人が、交通事故の後遺症で記憶が1日しかもたなくなってしまった少女・パコ(ウィルソン)のために"忘れられない思い出"を残そうと奮闘する姿を、CGを駆使してファンタジックに描く。
同映画では斬新な特殊メイクも特徴となっており、妻夫木が「(オカマ役の)國村さんがここまでやっちゃうのか! と驚きましたが、自分も特殊メイクがすごすぎて、知り合いに気付いてもらえず新鮮でした(笑)」と告白。「役所さんのメイクも時間がかかって大変でしたよね」と出演者が話す中、消防車に轢かれた消防士役を演じる劇団ひとりが「皆さん特殊メイクがすごいので、僕は包帯巻いているだけに見えるかもしれませんが鬱血したりして大変だったんです!」と必死にアピールし、会場を笑わせていた。
「消防車に轢かれた消防士の役をやるために役者になりました」と適当発言を連発するひとり |
偏屈ジジイを演じた役所は「文句なく面白い映画が撮れたと思います」と映画に太鼓判 |
「撮影中は仕上がりがどうなるか想像つかず、完成したものを観て驚きました」と上川 |
また、映画『下妻物語』(2004年)でも中島監督と組んだ土屋が「最初に、ナース役と言われて癒し系かと思いきや、確実に癒し系ではないナースでしたね(笑)。でも、すっげーイイ映画に出られて良かったです」と映画を絶賛。「(監督は)"今回は怒らない"って決めていたみたいで、いつもより穏やかでしたね」と笑う土屋に、「いつも穏やかです」と中島監督が即座に応答するなど息の合ったコンビネーションをみせた。
気になる出演者一同の特殊メイク後の姿はこちら |
さらに撮影中の苦労話として、上川が「曇った眼鏡のせいで前が見えないまま演じていました」と話せば、小池が「"ブゲーブゲゲゲ……"という叫びだけで感情を表すというシーンがあって、『監督、何も考えてないでしょ?』って (笑)。自分で自分のことを大切にしようと思いました!」と激白するなど出演者一同言いたい放題で終始笑いに包まれていた。
『パコと魔法の絵本』は9月13日より、有楽座ほかでロードショー。