講談社本社の講堂にて7月7日、「『無限の住人』浅野道場復興会 東京大会」が行われた。アニメ『無限の住人』は「月刊アフタヌーン」(講談社刊)にて連載中の同名マンガが原作で、不死身の体を持つ主人公・万次を中心に描かれる剣劇アクション作品。4月に新宿歌舞伎町で行われた決起集会を皮切りに、大阪、名古屋と行われてきた試写会イベントの締めくくりとなった東京大会には、原作者の沙村広明氏、真下耕一監督、脚本の川崎ヒロユキ氏、天津影久役の野島裕史が登場した。

まさにファン待望のアニメ化だけに、会場は満員。トークショーに第1話試写と、誰もが壇上に見入っていた

原作者の沙村氏は、アニメを見た感想について「女性的なところが、うまく描写されています。見てもらうとわかりますが、原作よりエロスが120パーセントぐらいになっています(笑)」と評価。そんな評価を貰った真下監督は、「登場人物たちがスーパーアブノーマルです。まず、これを描いた人物に会いたいと思った」と原作に触れた感想を話した。シリーズ構成の川崎氏は、原作23巻までを全13話に収める構想もあったと驚きのエピソードも披露。キャスト代表となった野島は、「浅野道場を潰す天津役の自分が、浅野道場復興会にきていいのか(笑)」と自らツッコミを入れ、ファンを楽しませてくれた。

原作者の沙村広明氏(左)と、真下耕一監督。エロくなったという沙村に対して監督は「アニメで描くのはエロではなく、あくまでエロスです(笑)。見てもらえば、その意味はわかります」と紹介

脚本の川崎ヒロユキ氏(左)と、天津影久役の野島裕史。不死の男を描く物語だけに、会場では出演者はSかMかというトークも

会場では第1話上映のほか、原作の沙村がアフレコに初挑戦したときの模様を映像で紹介。沙村が演じるのは、第10話に登場する風車屋の主人。「8文。まいどー」というセリフにも関わらず、アドリブを入れようとする姿には会場も爆笑。声優としてそれを見た感想を聞かれた野島は、「マイクの前で喋るのは普通の人はなかなかできない。初めてのアフレコで、あれだけ声のパターンを作ってしまうのはすごい」と大絶賛だった。

また、原作ファンとして、よゐこの有野晋哉が映像で出演。『無限の住人』については、東京でひとり暮らしを始めたころに出会ったということで、感慨深いものがあるようだ。月刊連載の原作について「新刊が出ると、もったいないので1巻から読み直します(笑)」と、自分流の楽しみ方を教えてくれた。最後に真下監督が「映像と役者さんの演技と音楽。それらを一体となって楽しんでください。いまスタッフが、最終回を命懸けで作っています。その熱意とともに見ていただければと思います」と語り、トークを締めくくってくれた。

アニメはAT-Xにて、隔週日曜日に放映中。翌週土日・翌々週土曜にはリピート放映(変更の場合あり)も行われる。スタッフの熱意を感じながら、迫力の剣劇とエロスを楽しんでほしい。

左より司会の鷲崎健、原作者の沙村広明氏、真下耕一監督、脚本の川崎ヒロユキ氏、天津影久役の野島裕史

(C) 2008沙村広明・講談社/浅野道場復興会