トヨタとホンダはミニバンの受注状況を発表した。トヨタは5月12日に発売された新型アルファードと新型ヴェルファイアの受注状況を発表、6月11日までの1カ月間で月間目標台数の6倍の約3万6000台を売り上げた。ホンダは5月30日に発売された新型コンパクトミニバン「フリード」の受注状況を発表、発売後2週間の累計受注台数は月間販売計画の2.5倍を超える1万台を達成したという。

ホンダ フリード

トヨタ アルファード

トヨタ ベルファイア

ホンダフリードは、20~40歳代のファミリーが購入層の中心になっているという。シート仕様では、3列シートの7人乗りの販売台数が最も多く全体の58%を占めている。3列シートの8人乗りと2列シートの5人乗りは共に21%で、ミニバンを購入するユーザーが乗車定員を求めているが、7人乗りで十分で、8人乗りはそれほど必要としていないことがわかる。なお、トヨタでは各モデルで異なる乗車定員のモデルがあるため、乗車定員ごとの統計は出していないという。

グレードごとの販売比率では、フリードは最も安価なGが全体の45%を占めており、ついでGエアロが30%と、全体の75%を安価なG系モデルを占めている。また、ユーザー層の若いフリードを購入するユーザーは、安価なモデルは欲しいが外装はスポーティ志向なことがわかる。

一方、やはり若いユーザー層を狙った、トヨタのヴェルファイアでも最も安価な2.4Lエンジンを搭載する2.4Zが最も多く全体の42%を占めている。次いで上位クラスのエンジンを搭載した3.5Zが28%と排気量が上がっても安価なモデルが売れる傾向にあるようだ。しかし、これが購買年齢層が高くなるアルファードでは、最も売れているグレードは3.5Lエンジンの350Gで、次いで2.4Lの240S、3.5Lの350Sが僅差で続く。こうした差はターゲットとした年齢層の違いによることが予想できる。

次に、装着比率の高いオプションとしては、ホンダとトヨタの両方で、1位はパワースライドドアが占めており、ユーザーがユーティリティ性を求めていることがわかる。フリードでは、標準設定モデルを含む実に90%でパワースライドドアが装着されている。アルファードでは64%、ウェルファイアでも66%と人気のオプションとなっているようだ。次いで人気なのがフリードではディスチャージヘッドライトで71%。アルファードとヴェルファイアではHIDはランキングには入っていないが、これは前モデルでHIDが標準装備となっているため。ホンダでは第3位はパワースライドドアとディスチャージヘッドライトを備えたLパッケージとなっている。次いで装着率が高いのはホンダの4位とトヨタの2位でHDDナビゲーションシステム(トヨタではトヨタプレミアムサウンド含む)となっている。両社ともにHDDのほかはメモリタイプ(ホンダではSSDを採用したナビもラインナップされている)のナビゲーションシステムはあるが、現在DVDナビは用意されていない。

ボディーカラーは、フリードが順にポリッシュドメタル・メタリック、プレミアムナイトブルー・パール、プレミアムブラキッシュ・パール、アルファードとウェルファイアのランキングは1~2位共通で、ホワイトパールクリスタルシャイン、ブラック、3位はアルファードがゴールドパールクリスタルシャイン、ウェルファイヤがブルドーマイカメタリックとなっており、ともにモノトーン調カラーに人気がある。