日本で住宅ローンやクレジットカード事業を展開する「GE Money(GEマネー)」はこのほど、1979年の開始以来30回目を迎える「サラリーマンの小遣い調査」を実施した。今年の平均小遣いは46,300円と、昨年比2,500円ダウンとなり、伸び悩む給与と上がり続ける物価がサラリーマンの財布を直撃している実態が明らかとなった。

同調査は4月19・20日の2日間で全国のサラリーマン500人を対象に行った。30年前の調査開始当時、30,600円だったサラリーマンの小遣いは、日経平均株価が史上最高値を記録したバブル絶頂期1989年の翌年1990年には、76,000円と倍増。その後株価は下落を続け、それと連動するように小遣い額も減少し、2004年には38,300円と底を打った。昨年までは3年連続で上昇し48,800円まで回復したが、今年は46,300円と4年ぶりに減少に転じた。

2008年3月期は業績好調な企業が多かったため51.4%の人たちが「昇給があった」と回答。その一方で、5月22日の日本経団連の発表によると、今年の夏のボーナスは前年比0.59%増となっているが、昨年の増加率2.77%に比べると低い水準だ。そのため、8割近くが「小遣い額に変化なし」と答え、さらに「小遣いが下がった」との回答が12.6%で、「小遣いが上がった」と答えた10.6%を上回った。混迷する日本の政治・経済の先行き不透明感や生活防衛意識が反映されているようだ。

小遣いが下がるとサラリーマンの財布を直撃するのは、4割以上が「使い道として外せない」と答えている「昼食代」。昼食代も平均570円と、昨年より20円減少した。今後も物価が上昇する上での生活への影響について、最も多かった回答は「外食費が減る(昼食代、飲み代を含む)」。今後昼食代をはじめとする外食費については、しばらく節約モードが続くだろう。

「現実」プラス2.5万円の71,600円だった今年の「理想」の小遣い額。来年は政治・経済面とともに理想と現実の開きが縮まるだろうか。詳細は「GE Money 2008年サラリーマンの小遣い調査詳細レポート」を見ると良い。

この春からのあなたの1カ月分のお小遣いはいくらですか(100円台以下は四捨五入)

年代別 2008年(2007年)
20代 51700円(56100円)
30代 40700円(45500円)
40代 44100円(42100円)
50代 48700円(51300円)
未既婚別 2008年(2007年)
未婚 54000円(62000円)
既婚 39400円(37000円)
子供の有無 2008年(2007年)
あり 39300円(36900円)
なし 52300円(59300円)
奥さんの就業状況 2008年(2007年)
専業主婦 44000円(36800円)
共働き 34600円(36800円)
居住地域 2008年(2007年)
首都圏 51900円(59300円)
関西圏 54200円(38700円)
東海圏 41300円(38600円)
その他 37400円(42700円)