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【レポート】想像を超えた"ネットいじめ"の世界に絶句… - 学校裏サイト対策講座が実施

不登校やひきこもりなど、子供に関するさまざまな相談を受け付ける全国webカウンセリング協議会は4月から、「学校裏サイト」の見つけ方や、嫌がらせを目的とした「なりすましメール」の受信拒否の方法などを教員らに"指南"する、「ネットいじめ対応アドバイザー資格認定講座」を開講する。

「ネットいじめ対応アドバイザー資格認定」制度トップページ画面

学校裏サイトは、学校の公式ホームページとは異なる、児童や生徒が管理する学校関連のブログや掲示板で、本人が掲載を望まない画像や誹謗中傷が掲示されるなど、"ネットいじめ"の温床になっていると言われている。

また、本人になりすましてプロフィールサイト(プロフ)を立ち上げ、「苺佐保(イチゴサポート=1万5,000円で売春します)」や「WU吉(福沢諭吉2枚=2万円で売春します)」などの隠語を書き込み、なりすまされた本人が、あたかも援助交際しているかのように見せかける悪質ないじめも数多く出てきている。

そのほかにも、ブログへの書き込みやメールによる嫌がらせなど、ネットいじめは後を絶たず、全国webカウンセリング協議会でも、ネットいじめに関する相談が昨年1年間で1,016件にものぼった。また、文部科学省の2006年度の調査でも、いじめの認知件数12万4,898件のうち、全体の約3.9%にあたる4,883件が「パソコンや携帯電話等で、誹謗中傷や嫌なことをされた」ネットいじめとなっており、事態は深刻化している。

だが、同協議会理事長の安川雅史氏によると、「学校や児童相談所ではネットいじめに関して専門的に対応できる人材が不足している」といい、教員や相談員らに専門的知識をつけてもらうため、同協議会は4月から「ネットいじめ対応アドバイザー資格認定」講座を開講することにした。

同講座では、インターネットや携帯電話の操作などに疎い人には講習会(各会定員25人)を開き、そうした操作に慣れている人や遠隔地で講習会を受けられない人は、講習会で使われるのと同じテキストで自習してもらう。学習内容は、学校裏サイトを見つけたり、いじめにつながる書き込みを削除したりする方法や、嫌がらせを目的としたなりすましメールの受信拒否設定の仕方などで、「ネットいじめ全般に対応するものとなっている」(安川氏)という。

学習後にネットいじめへの対処法を問う課題に合格すれば、「ネットいじめ対応アドバイザー資格認定」が得られる。「ネット上の嫌がらせの方法は日ごとに変化する」(安川氏)ため、資格認定者には最新情報を常に提供し、1年後に課題を再度提出すれば、資格が更新される。

講習会はテキスト代3,000円、受験料5,000円、認定料(手数料)2,000円。自習の場合はテキストのみの受講も可能だが、資格認定を受けたい場合は、同額の受験料、認定料がかかる。