P&G清潔生活研究所はこのほど、「生活習慣と花粉」に対する行動・意識調査、ならびに洗濯と花粉に関する実験結果を発表した。
関東地方において、「2008年の花粉の飛散は2月10日~20日前後。飛散量は昨年度の約2倍、例年並の花粉量」(NPO花粉情報協会予報)とされている。同研究所では、そうした花粉飛散時期を目前に、花粉症に関する行動・意識調査結果を発表。調査対象は20~40代の子供を持つ既婚女性1,030人で、調査結果は以下のとおりとなっている。
花粉症主婦の洗濯での花粉対策
項目 | 花粉対策として知っている(%) | いつもやっている(%) |
---|---|---|
布団を取り込む際に充分はたいてから入れる | 97 | 57 |
洗濯物を取り込む際に充分はたいてから入れる | 96 | 48 |
洗濯物を干す際は晴れた日でも部屋干しする | 82 | 18 |
同研究所では、花粉症対策と知っていながら部屋干しを嫌う主婦が多いことに注目。そこで、洗濯物を干す際や取り込む際に、衣類に付着する花粉に関する実験を行った。
研究では洗濯処理をした試験布に花粉を付着させ、気温20度、湿度40%の環境下で乾燥。その後、手で払う振動を加えた。だが、80%以上の花粉が布に付着したままでほとんど落ちていないという結果になった。これにより、「洗濯物を外干しし、取り込む際に花粉をはたいて落とす」方法では花粉対策として不十分と指摘。なお、乾いた状態の試験布に花粉を付着させ、振動を加えた場合、花粉残留率は14.7%とし、洗濯物の部屋干しが花粉対策として効果があるとした。
「アンケート結果によると花粉の飛散が多い時間帯の14時~17時に洗濯物を外干ししていることがわかりました。室内に多くの花粉を持ち込んでしまう可能性があると考えられます」(同研究所 今中幸江氏)。
また、耳鼻咽喉科山西クリニック院長の山西敏朗氏は主婦に向けた花粉対策を(1)朝の湿気があるうちに、拭き掃除をすること(2)外出はなるべく花粉の少ない午前中にすること(3)洗濯日よりの天気でも部屋干しすることとした。同研究所では、今後も花粉対策について研究を続けるとしている。