その次はいよいよ煮込みに入る。画面で指示されるとおりに調味料を入れたりかき混ぜたりするわけだが、「鍋底が焦げないのか?」と気になってきた。だって私、料理はプロ並ですから。そこで、勝手に火加減調節バーを動かしていると、指示どおりのタイミングで調味料を入れることができなかった……。ゲームオーバーにはならなかったが強制的に画面が切り替わり、「がんばろう」との文字が。しーん。余計なことをしてはいけないのだね。教訓。
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勝手に火加減を調節してしまい、「×」の表示が |
ママがフォローしてくれるので、失敗してもゲームオーバーにはならない |
「ミキサーをつかおう!」は、煮込んだとうもろこしや玉ネギをミキサーで攪拌するプロセス。調子に乗って攪拌ボタンを「えいッ! えいっ!!」と押していると、ミキサーの蓋が吹っ飛んでしまい、またもや次の画面へと強制的に切り替わった。画面を覗き込んでいた同僚の、「アンタ、いつも料理は得意って豪語してるのにこれかよ……」とでも言いたげな顔をしているのを見て、汗・汗・汗。
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ミキサーの蓋が吹っ飛ぶ瞬間 |
強制的に切り替わった画面では、ミキサーで攪拌したものをザルで漉す手順説明がなされていた。鍋を適度な角度に傾けてザルの中に注いでいくのだが、勢い余ってザルからこぼれたりもする。それでもめげずにザルに注いでいくと、次の画面では「これでできあがり がんばって!」とママ。漉したスープを火に掛け、指示どおりにかき混ぜたり、調味料等を入れていく。今度は余計なことを気にせず、プレイに集中! この手順では「とてもじょうず」とお褒めの言葉をいただくのだが、時既に遅し。結果発表ページでは「37点」との厳しい採点。あまりのショックに、「ちょー待ちぃーやー、マジあり得へんわー(訳: ちょっと待ってください、本当にあり得ないです)」と方言丸出しでつぶやいてしまった。あんなに励ましてくれたママも苦笑いしているし……。
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思いっきり鍋を傾けたせいで、大量にこぼれしまった |
「37点」って何!? こんな点数、数学のテスト以来です |
新スタイルの食育!?
面子丸つぶれの切ない結果となってしまったのだが、一通りプレイをした感想として、少し真面目なことを語らせていただく。ゲームでは様々な調理動作が登場し、その調理過程の中で変化していく食材の様子がなんともおもしろかった。例えば、玉ネギは炒めることでキツネ色に変わっていき、パイ生地はオーブンで焼くと少しずつ膨らんでいくのだ。おもちゃを使ってママゴトをするより、"料理をしている感"を味わえるのではないだろうか。
また、「このゲームでアップルパイをつくったら、実際につくることができる」とまでは言わないが、「アップルパイってこうやってつくるんだ~」とつくり方はわかるようになるだろう。つまりは、「このゲーム、"食育"になるのではないだろうか」と思ったわけだ。食育は何も子どもだけが対象というわけではない。大人の中でも豊かな食の文化が失われつつあるといわれている今日この頃である。大人も子どももゲームによって自然と料理に興味を持つようになり、食に関する知識を蓄えていく。それも食育と言っていいのではないだろうか、とまじめに考えながらプレイをしていたら、今度は「うな重25点」。最低得点を更新してしまった……。
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