――今回商品化されるプラグスーツセットでは、レイとアスカのフィギュアと一緒に、ポジトロンライフルやパレットライフルといった武器も同梱されていますが、劇中の設定とはあえて変えてらっしゃるんですか。

「アニメの設定では、彼女たちはエヴァには乗るけど、自らの手に武器を携えているわけじゃないじゃないですか。それで『どうしよう?』ということになったんです。で、お話ししたとおり、前回の商品化の際にお付き合いがあったガイナックスさんの中にも、ミクロマンをお好きな方が多くて『じゃ、エヴァの持つ武器をメッキにして持たせてもいいんじゃないか』という案が出たんです。本来、ガイナックスさんのイメージとは違うんだけれども、『アニメ設定』だけじゃなくて『ミクロマン設定』として、『武器持たせてもいいですよ』ということになったんです」

付属のポジトロンライフルを持つ綾波レイ(プラグスーツ)
(C)カラー・GAINAX
(C)1974-2007TOMY

同じくパレットライフルを持つ惣流・アスカ・ラングレー(プラグスーツ)
(C)カラー・GAINAX
(C)1974-2007TOMY

ポジトロンライフル
(C)カラー・GAINAX
(C)1974-2007TOMY

パレットライフル
(C)カラー・GAINAX
(C)1974-2007TOMY

――今回の劇場版なんですが、公開前に情報があまり表に出てこなかった、というのがあったと思うんです。この商品化に関しては、設定資料とか提供されていたんですか。

「あまりなかったですね(笑)。今回の劇場版自体、制服のシーンがあまりないんです。だから、僕たちもエヴァの資料はもらってたんですけども、今回の映画版に関して言えば、設定資料ってあまりないんですよね。テレビシリーズの場合だと、たくさんのアニメーターが関わるから、設定資料をちゃんと起こすじゃないですか。ところが今回、1人のアニメーターが1人のキャラクターを担当するとか、しっかりと自分の中にイメージをもった方が描いたということで、わざわざ設定資料をちゃんと起こしてなかったんじゃないかと思います」

――そこを、どのようにして商品化を進められたんですか?

「こちらからガイナックスさん側に、『これでいいんですよね』って確認しながらやったような状況ですね。メールや電話などで、『ここは、どうなってるんですか?』ってやりとりしたり(笑)。私がガイナックスさんに確認して、それをそのまま原型師さんに伝えるみたいな(笑)」

――印象がちょっと違いますね。

「結構、アナログでしたね(笑)」

――映画のほうは公開間際まで作っていたということなんですが、するとこの商品の開発時期と重なっていたということですね。

「映画と並行して、この商品を作ってました(笑)。同時進行で。パッケージデザインを作っていると『イラストができたんですけど』って、いきなり送られてきて急いでパッケージのイラストを差し替えたり……。ロゴもこれまでので進めていたら、『新しいロゴになりました』とか、後から『記念マークができました』って(笑)。『できた』と思ったら後から来るので、それを修正、また修正(笑)」