自動車保険は対人・対物といった主契約に加え、保険範囲を広げるサービス「特約」があります。ファイミリーバイク特約や弁護士費用特約のように、主契約では補えない部分まで保証範囲を広げられます。もちろんそのぶん保険料は上がりますが、事故の際は大変便利です。主契約と併せて検討してください。

保険自由化以降、非常に多くの特約が登場しており、ここに書き出した以外にも多くの特約があります。また、特約は保険会社によって内容や名称が異なる場合があります。契約の前に必ず確認してください。

ファミリーバイク特約

125ccまでのバイクであれば、被保険者がバイクで事故を起した際にもクルマにかけている保険と同じ条件の補償が受けられる特約です。バイクは特にナンバーや車体番号を登録する必要はなく、どのバイクの事故でも補償されます。友人のバイクに乗っていて事故に遭っても同じです。「ファミリーバイク」とありますが、ナンバーの付いた125cc以下であればスポーツバイクでも大丈夫です。また、ファミリーバイク特約を使っても事故としてカウントされず、等級ダウンはありません。

ただ、補償されるのは対人・対物のみで、クルマに車両保険を入れていても、バイクの車両は対象外です。また搭乗者についても補償されませんので注意してください。

等級プロテクト特約

事故を起こして保険を使っても、1回だけなら翌年の等級が下がらないという特約です。バンパーをこすられた程度の物損事故で、保険を使うか使わないか悩むような場合でも、この特約に入っていれば保険が使いやすくなります。また、等級プロテクト特約を付けるには、一定以上のノンフリート等級が必要な場合もあります。

子供特約

「自分の子供がクルマを運転する年齢になったが、年齢制限を外すと保険料が高くなりすぎる」といった場合に有効なのが「子供特約」です。「30歳以上」の年齢制限を付けた場合と、「年齢制限なし」では2倍ほども保険料が違います。年齢制限はそのままに、子供特約を追加すれば、保険料ははるかに安く抑えられます。

考えればわかりますが、「本人限定」「本人・配偶者限定」などの割引サービスと「子供特約」を同時に付けることはできません。せめて「家族限定」にする必要があります。また子供の名義のクルマは対象外です。

新車特約(新車取得費用担保特約)

事故でクルマが損傷を受けても、車両保険から受けられる補償はそのクルマの修理費か、クルマの時価額が上限です。新車の場合、補償で同じものに買い替えるのはまず不可能です。しかし新車特約を付けておくと、契約時に設定した価格を限度として新車の購入に見合う補償が受けられます。もちろん、かすり傷ひとつで新車代全額が出るわけでなく、修理費が購入時の価格の60%以上で全額補償などの条件があります。

身の回り品担保特約

車両保険の特約で、車内やトランク内、キャリアに積んである個人の物(ゴルフセットやカメラなど)が事故で損害を受けた場合、修理費などを補償する特約です。