この半導体ニュースのまとめ

・ITRIが半導体材料開発プラットフォームを活用した日台協業の重要性を説明
・日本の高純度材料技術と台湾の半導体製造・後工程エコシステムを組み合わせ、強靱な供給網構築を目指す
・TSMC、UMC、ASEなども参加する検証プラットフォームで、先端パッケージ材料や前工程材料の開発を加速

ITRIが半導体材料で日台協業を呼びかけ

台湾経済部(MOEA)と台湾経済部国際貿易署(TITA)は7月15日、東京都内でAIと半導体産業で協業を深めるイベント「2026 Taiwan-Japan AI Tech Forum」を開催。同イベントにてTSMCやUMCを輩出した台湾工業技術研究院(ITRI)の邱国展 材料・化学研究所長が、台湾独自の材料開発プラットフォームをつかって日本と台湾が半導体材料の強靱なサプライチェーン構築を目指すべきと、力説した。

  • ITRIの邱国展氏

    ITRIの邱国展氏

台湾は製造・後工程、日本は高純度材料に強み

世界の半導体受託生産で60%、後工程では55%を占める台湾にとって半導体産業の継続的な発展は重要課題。この台湾が日本との協業について、「主に材料に焦点をあてている」とする。台湾は5Gや電気自動車(EV)、AIサ ーバーなどの先端系に強く、後工程でも優位性がある。しかし前工程につかう高純度材料では日本がトップシェアであり、いかに日本と組むかがカギを握る。将来技術のシミュレーションでは高導電性材料が重要になるし、新たな構造への対応もある。日本の樹脂やモノマーなど材料会社と技術協力がさらに必要と、みている。

材料開発プラットフォームで開発期間を短縮

台湾はレジストやエッチャーなどの前工程材料の開発を合理化しようとプラットフォームを開発している。従来は個々の企業が純度や構造、信頼性などの分析や評価を行っていて生産性が低かった。

それがプラットフォームをつかうことで開発期間の短縮だけではなく、「パッケージの構造が変わったことではねるようになったフィルムのはねを抑えられるようになった」と機能面でも効果が出ている。

PLP時代を見据え、後工程材料の開発も加速

後工程は今後パネルレベルパッケージ(PLP)が増えて14000以上の入出力端子が必要になる。入出力(I/O)の数が3~4万となる見通しを踏まえ、構造を変えて材料も開発しなければならない。すでにTSMCやASEと協力しながら、共通のソリューションを考え、プロセスの検証をしているところだ。課題が複雑になるにともない、台湾への進出と技術拠点の立ち上げを求めている。

αサイトとβサイトをつなぐ検証プラットフォームを整備

ITRIは材料サプライヤー(αサイト)と、半導体受託生産会社(βサイト)から成る検収プラットフォームも用意している。信越化学工業やエターナル、CCP、エバーライト、グローバルウェーハズなどと、TSMCやUMC、ASE、南亜科技、Amkorなどが実際に同じ材料をつかってみて評価を行っている。