この半導体ニュースのまとめ

・アルコニックス子会社の大川電機製作所が福島市に新工場「大笹生工場」建設を決定
・投資額は土地取得費を含め約75億円で、2028年度下期の操業開始を予定
・航空宇宙および半導体製造装置向け精密金属加工部品の生産能力を現状の2倍以上に拡大

福島市に3拠点目となる「大笹生工場」を建設

アルコニックスは8月5日、グループ会社である大川電機製作所が、福島工場、上名倉工場に続く3拠点目として、福島県福島市内に新工場「大笹生(おおざそう)工場」を建設することを発表した。

新工場は、福島市大笹生字舘ノ内の「第2期福島おおざそうインター工業団地」に建設する。敷地面積は3万4011.63m2で、投資額は土地取得費を含め約75億円。2028年度下期の操業開始を予定している。

また、工場用地の取得にあたり、大川電機製作所は8月5日に福島市と立地基本協定を締結した。操業開始時には新たに20人を採用する計画としている。

  • 立地基本協定締結式

    立地基本協定締結式の様子。左から、アルコニックスの取締役専務執行役員CSOである鈴木匠氏、大川電機製作所 代表取締役社長の小池進氏、福島市長の馬場雄基氏 (出所:アルコニックス)

半導体製造装置向け精密部品の生産能力を2倍以上に

大笹生工場では、航空宇宙および半導体製造装置などに向けた精密金属加工部品を生産する予定。大川電機製作所は、アルミ、ステンレス、銅、チタンなどの金属加工を手掛けてきており、今回の設備投資は、生成AI需要を背景とした、先端プロセスで用いられる半導体製造装置における高精度かつ高品質な金属加工部品需要の高まりを受けたものとみられる。

同社は今回の新工場建設により、主力事業である航空宇宙および半導体製造装置向け精密金属加工部品の生産能力を、現状の2倍以上に引き上げることが可能になるとしている。

長期経営計画2030の達成にも寄与

今回の大川電機製作所による新工場建設について、アルコニックスでは、福島市の製造業振興と地域の雇用創出に貢献するとともに、同社グループが掲げる「長期経営計画2030」の数値目標である経常利益150億円の達成にもつなげていく考えを示している。

半導体製造装置向け部品では、装置市場の拡大に加え、顧客側のサプライチェーン安定化ニーズも高まりつつある。大笹生工場の建設は、アルコニックスグループにとって、航空宇宙および半導体製造装置向け精密金属加工部品の供給能力を高める設備投資であると同時に、商社機能と製造機能を組み合わせた事業基盤の強化策と位置付けられる。