NTTデータグループは8月6日、2026年度第1四半期決算を発表した。AI需要を背景に業績は順調な滑り出しとなり、データセンター投資を着実に進めるとともに、AIを顧客の業務変革につなげる取り組みを加速する方針を示した。

増収増益、受注高は約3割増と順調な滑り出し

売上高は前年同期比15.8%増の1兆2789億円、営業利益は同9.9%増の635億円と前年に対し増収増益となった。

日本セグメントは全分野で増収増益となった。一方、海外セグメントは全ユニットで増収となったものの、2025年度に売却したデータセンターの非連結化などの影響で減益となった。会社側は、この影響を除けば実質的には増益だったと説明した。

受注高は同29.7%増の1兆4603億円となり、日本、海外の大型案件獲得等により前年に対し増加した。なお、海外セグメントは2025年度に売却したデータセンターの非連結化影響40億円等を除くと増益となる。

  • NTTデータグループ 2026年度第1四半期決算 概況

    NTTデータグループ 2026年度第1四半期決算 概況

代表取締役社長 CEO 中山和彦氏は、「日本の受注高は公共社会、金融の大型案件によって増加した。業績予想に対し、順調な滑り出しとなった」と述べた。

  • NTTデータグループ 代表取締役社長 CEO 中山和彦氏

    NTTデータグループ 代表取締役社長 CEO 中山和彦氏

データセンター投資は順調、AI需要拡大に対応

業績が順調に推移する中、同社はAI需要の拡大を背景に、データセンター事業への投資を着実に進めており、計画通り進捗しているという。

中山氏は、「データセンターは10年、15年の長期契約となるので、われわれは受注を受けてからつくっている。マーケットを飛び越えるのではなく 追いつくような形で取り組んでいる」と、同社のデータセンター事業のスタンスを説明した。

同社は2025年からNVIDIAの最新GPUを活用したGPU as a Service(GPUaaS)の提供を進めるなど、AIインフラの整備を強化している。中山氏はGPU投資について、「今後5年間で成長していく中で、キャッシュフローを見ながら相当額の投資を検討している」と述べ、AI需要の拡大に対応する姿勢を示した。

  • AI需要の拡大を背景に、データセンター投資は計画通り進捗しているという

    AI需要の拡大を背景に、データセンター投資は計画通り進捗しているという

AIVistaやWinWire買収でAI業務変革を加速

AI需要への対応においては、インフラだけでなく、AIを顧客の業務変革につなげるサービスや人材の強化も進めている。説明会では、業界特化型AIエージェント向けプラットフォーム「NTT DATA AIVista」の展開や、約1000人の専門人材を擁するWinWire Technologiesの買収による体制強化について紹介した。

「NTT DATA AIVista」については、コアAIプラットフォームの提供を開始し、保険業界で欧米の複数顧客から案件を受注。説明会では、顧客と連携しながら導入を進めていることも明らかにした。

一方、AIを顧客の業務変革につなげる体制強化も進める。NTT西日本グループとNTTマーケティングアクトProCXを合弁会社化し、約1000億円規模のBPS関連事業への拡大を目指す。さらに、米国WinWire Technologiesの買収により、AI・データ・クラウド分野で1000人超の専門人材を獲得し、北米を中心としたAI業務変革ビジネスを強化する。

同社はAIインフラへの投資に加え、AI人材やAIプラットフォームの強化を進めることで、AIを顧客の業務変革につなげるビジネスの拡大を目指す。