キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は8月24日、半導体製造におけるプラズマエッチング・アッシング装置「MAS-8220TP」を9月1日より発売することを発表した。

  • キヤノンMJが発売するプラズマエッチング・アッシング装置「MAS-8220TP」

    キヤノンMJが発売するプラズマエッチング・アッシング装置「MAS-8220TP」(出典:キヤノンMJ)

半導体製造においては、基板となるウェハの露光・現像を行った後、電気回路のパターンを科学的・物理的反応により形成するエッチングの工程が必要となる。

キヤノンMJは1985年以来、枚葉式エッチング・アッシング装置のMASシリーズを販売しており、同社が今回発売するMAS-8220TPは、自動車の電気制御などで世界的に需要が高まるパワー半導体をはじめ、通信機器や産業用機器で使用される電子デバイスの製造に向けたプラズマエッチング・アッシング装置の新製品となる。

同製品は、エッチングを行う処理室内の圧力制御範囲が大きいため、従来機で対応可能だった工程に加え、異方性エッチング加工が可能だという。これにより精密かつ正確な回路の形成を実現し、製造コストを低減させるとする。

また、フットプリントが1260mm×1930mmとコンパクトな点や、装置側面のメンテナンススペースが不要なため複数台の横付けが可能な点も、新製品の特徴とのことだ。

キヤノンMJは今回の発売により、従来は比較的容易なエッチング工程に使われていたハイエンドエッチング装置をより複雑な工程に集中させるなど、半導体製造装置の配置最適化を可能にし、工程全体の生産性向上につながるとしている。