ルネサス エレクトロニクスは6月24日、モータの回転角度を高精度に検出する位置センサとして、インダクティブポジションセンサ用IC「IPS2200」を発売した。

  • IPS2200

    産業モータ向けインダクティブポジションセンサ用IC「IPS2200」のパッケージイメージ

同製品は、コイルの電磁誘導に基づいてターゲット金属の位置を検出するセンサであり、磁石を使わないため周辺磁場に対する高い耐性を持ち、薄型軽量の設計を可能とする。具体的には、従来のレゾルバと比較して厚みを最大で10分の1、重さも最大で100分の1とすることが可能だという。加えて、磁気センサなどと比較してもモータの回転数は10倍程度速い最大25万rpmまで対応しており、低レイテンシを実現することを可能とするという。また、センシング素子としてプリント配線版にコイルパターンをレイアウトしたものを使用するため、設計の柔軟性向上と低コスト化を図ることも可能になると同社では説明している。

さらに、精度については、ターゲットとなるセクタの数をモータの極数と合致させることで最大化できるほか、セクタはモータのシャフト軸(オンアクシス)にも、軸の脇(オフアクシス)にも取り付け可能なため設計の自由度を増すこともできるとする。

なお、同製品の1000個一括購入時の参考単価は4.22ドル(税別)からとなっており、併せて同社ではセンシング素子を面倒な設定をすることなくすぐに設計できるコイル設計ツールと、コイルの最適化を30分程度で完了できるコイル最適化ツール、ならびに評価キット「IPS2200STKIT」などの提供も行っていくとしている。