“国産ヘルスケア基盤”の構築に向け、三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)、富士通、ソフトバンクの3社が業務提携することを5月19日に発表。国内データセンター上に、本人の同意に基づいて収集した医療・健康のデータプラットフォームをつくり、個人の健康増進などをうながすAIエージェントを、ユーザーアプリを通して提供する考えで、6,000万人規模のユーザー活用をめざす。

  • “国産ヘルスケア基盤”の構築に関する説明を行っている、三井住友フィナンシャルグループの中島達社長 グループCEO(右)

    “国産ヘルスケア基盤”の構築に関する説明を行っている、三井住友フィナンシャルグループの中島達社長 グループCEO(右)

今回の提携では、本人の同意に基づき、医療情報システム内で管理される医療データを安全かつ適切に管理・利活用するためのデータプラットフォームを整備。医療データに、本人同意に基づき連携・管理される、個人が管理する健康データを掛け合わせることで、個々人に寄り添う健康パートナーとなるAIエージェントを作り出し、ユーザーアプリを通して提供していく。

こうしたデータプラットフォームとユーザーアプリは、国産ヘルスケア基盤として国内データセンター上に構築。これにより、日常的な健康管理から受診、継続的な治療、さらには治療後のフォローアップに至るまで、一体的かつ安心安全に支える仕組みを実現し、個人の健康増進や行動変容の促進、疾病リスクの把握につながる支援の高度化をめざす。

具体的な提供時期は明示していないが、報道陣との質疑応答のなかで、SMBCグループの中島社長は以下のように述べた。

「具体的なところは今後詰めていくところが多いが、この協業体制における事業活動の開始は10月開始を目標としている。各社がもつアセットなどを活用して、始められるところから順次やっていく。走りながら考えているところがまだまだ多く、詳細内容は今後公表する」(SMBCグループ 中島社長)

日本国内における国民皆保険を基盤とする医療を持続可能なものとするため、SMBCグループと富士通、ソフトバンクの3社は今回の発表に先がけ、健康・医療分野での業務提携に関する基本合意書を5月18日に締結。持続可能な医療の実現に向け、国産ヘルスケア基盤を構築し、国民の健康寿命延伸と医療機関の経営効率化、国の医療費抑制に寄与するとしている。

今回の提携を通じて3社は、検査や投薬の重複、通院中断後の重症化、予防可能な疾患やフレイル(心身活力の低下)の進行などに起因する支出の抑制に資する新事業を創出。医療提供の効率化を後押しすることで、将来的な医療費増加における5兆円規模の費用の抑制を行い、持続可能な医療の実現に寄与していく。

3社の顧客接点などを活用して、国産ヘルスケア基盤の利用を6,000万人規模へ拡大し、4,000の医療機関への導入をめざす。