「いつかは結婚したい! そのためには、ちゃんとした彼女をつくらないとな。」

ふとした瞬間、ぼんやりとした結婚願望や恋愛願望が心に浮かんでくる。がしかし、これといって兆しもあてもないという方にオススメしたいのが、忙しい日々の合間を縫って知らない女性と出会えるあのシステム。そう、合コンです。この記事では、「慣れてないから気後れする……」という合コン歴の浅い方が、せっかくの出会いを次につなげるための心構えとダンドリをレクチャーします。"テクニック"と呼べるほど高度なコミュニケーション術ではありません。この記事を読み終わったあなたはきっと、「なんだ、そんなことだったのか」と心が軽くなるはずです。

著者プロフィール

いたってフツウのルックスを持つ会社員27歳。合コン初体験は、中学3年生時代にさかのぼる。その席で、女のコとの会話を盛り上げられない自分の不甲斐なさに、「もう、こんな合コンはイヤだ! 」と一念発起する。以後12年の長きにわたり、真摯に合コンと向き合い続け、参加回数は数えること200回超。座右の銘は「人生にムダな合コンはない」

前編は、合コンの開催決定~カンパイまでのセッティングです。たかが準備とあなどるなかれ。必要にして十分な"場づくり"ができるかどうかが、貴重な3時間の成否を分けると心得てください。

「店の雰囲気」と「席」を味方につける3つの条件

まずは「店の選び方」です。会話を盛り上げるためには、環境も重要。あまりにも周囲がうるさ過ぎると会話に集中できなくなるので、学生がバカ騒ぎをしているような大手チェーン系の居酒屋は極力避けましょう。また場を盛り上げるという観点から、「座敷」「個室」「若干暗め」の3つの条件をおさえることを重視して下さい。座敷はブーツなど靴を脱ぐことを嫌がる女性が多いので避けるべきと考える向きもありますが、椅子と違って一人一人の枠が決まっていないので、座る位置を自由に決められます。席替えのしやすさ、隣の子との距離の詰めやすさに加え、床に座ることで、アットホームで和気あいあいとしたムードを作りやすい点は、非常に合コン向きです。

次に、「個室」「暗め」がいい理由について。まず「暗め」の効果はというと、これは相手の顔がはっきりとは見えない、逆に自分も見られていないという状況が初対面の緊張感を和らげてくれます。「個室」のメリットは、周りの目を気にせず盛り上がれるということ。たとえ沈黙の瞬間が訪れても、隣の席の盛り上がりが自席の寒さを際立たせるという悲劇も避けられます。

「創作和食」というジャンルで探せば、上記の3つの条件を満たす店が見つかりやすいでしょう。

待ち合わせは「現地集合」が基本

お店と併せて重要なのが、「待ち合わせの方法」。オススメは現地集合です。駅前などで待ち合わせると、全員で店まで移動する際、既に挨拶を交わしているにもかかわらず、まだ打ち解けていないため、男女がそれぞれ固まってしまい、ほぼ確実に微妙な空気になります。そんなリスクをとる必要ありませんので、迷わず現地集合と女性に連絡しましょう。そして、男性は必ず開始時間5分前には全員着席してください。

女性側は、どこかで待ち合わせて全員で一緒にお店に来るケースが非常に多いので、男性がバラバラに、しかも遅刻気味にお店に入ってくると、女性を待たせる結果となるだけでなく、女性は全員揃っているのに、男性はまだ1人しか来ていないという微妙極まりない空気となる可能性大です。合コンは開始直後の空気作りがとても重要。些細な油断で、マイナススタートとなってしまうことは絶対に避けて下さい。

最初の重要ステップ「着座」は絶対ジグザグ

ここまでのコツは、気付いてさえいれば誰にでもできること。重要かつやや難易度の高い最初の関門が「着座」です。よく、成り行きで男女がそれぞれ横一列に並んで向かい合って座っているケースを見かけますが、これは頂けません。女性同士が隣り合うことで、内輪話に花が咲きやすくなるリスクもさることながら、何よりも、男女が別々に固まってしまうことで、一体感が生まれにくく、打ち解けにくくなってしまいます。基本は、ジグザグ、男女交互です。とはいえ、「男女交互に座ろう」などと発言して、まだ名前も知らない女性たちを誘導する勇気は、僕にだってありません。

そう、ここでこそ本領を発揮するのが、先ほどおススメした「男性5分前には全員到着作戦」なのです。女性が来る前に男性が全員揃っていれば、最初から1席おきに男性が座り、女性は空いている席に座ることになるので、自然に男女交互の席順が完成します。強引ともとれる行動は引かれるのでは? と思うかもしれませんが、女性も男性との出会いを目的として合コンへ参加しています。打ち解けやすい席順に積極的に誘導してくれたことに対しては、好意を持ってくれるケースがほとんどです。

着座からカンパイまでの「間」を最短にするために

全員が着席したら、すばやく「じゃー、とりあえず飲み物、注文しちゃいましょう」とドリンク決めに入ります。合コンは、時間との戦い。ここでのポイントは、「ビール以外の飲み物を飲む人に如何に早く決めさせるか」です。女性は、放っておくと、「迷うことが楽しい」モードに突入してしまいがちなので、メニューを見始めてある程度の時間が経過したら、店員さんを呼んでしまいましょう。時間的な制約を設けることで、貴重な時間をムダにすることなく、メニュー決めが完了します。食事に関しては、予約時にコース料理を注文しておきましょう。友達同士でゴハンを食べに来ている訳ではなく、あくまでも合コンです。「アレ食べたい。コレ食べたい」というようなトークは断固不要です。

合コンの目的は、「次につなげること」と肝に銘じる

ところで、実は何よりも重要で、いの一番にしておきたいのが、「合コンの目的の確認」です。これをやっておかないとただ3時間ダラダラ飲んで終わる「金と時間の無駄だった」という最悪の結果を招く恐れも。「結婚する」ために、「ちゃんとした彼女をつくる」という最終目標の第一歩ですから、ちゃんと連絡先を交換して、今度みんなでどこかへ遊びに行きたいね。的な空気になることを目的に置くのがよいでしょう。

さて、飲み物が到着したら、ようやく合コンの本番がスタート。次回は、カンパイからお会計までのダンドリと心がまえについてお話します。

(イラスト 森越公代)