鎌倉散策に“電動自転車”を抜擢したことで、遊び方の幅がめ〜っちゃ広がったのは前回お伝えした通り。今まで通勤や通学では使ってはきたけど、まさか自転車が観光地でもこんなに活躍するとは、ぶっちゃけ期待以上だった。

そこで今回は、さらに行動範囲を広げて湘南エリア全体にフォーカス! 電動自転車で人気のラーメン屋さん巡りを敢行してみたので、その一連の様子をご報告したい。

いざ、「湘南で人気のラーメン屋さん」巡りのチャリ旅へ!

出発地点は今回も鎌倉駅をセレクト。ここから西の方角、つまりは茅ヶ崎方面へと走っていく予定である。相棒は引き続きヤマハの電動自転車「PAS CITY-V」だ。

ラーメン屋さんのセレクト基準は、「湘南に根付いたラーメン屋さん」という縛りでいこうと思う。今の日本、特に東京や大阪などの都市部には美味しいラーメン屋さんが溢れているので、今回はあえて「地元民に愛され続ける名店」だけを巡ることで、他の地域では食べられないオンリーワンの味を楽しみたいという意図である。

さっそく海沿いに向かってチャリを走らせ……

相模湾沿いを通る国道134号に合流!

今日もめっちゃ暑いけど気持ちいい〜!

おっ、なんかスゴい人だかりだけど……はっ! こっ、ここはまさか……!

『スラムダンク』の踏切として有名な鎌倉高校前の踏切だ! アニメのほうの『スラムダンク』のオープニングシーンに出てくる超有名スポットである。

存在は知ってたし、車では何度も通ったことはあったけど、近くにさっと駐車できそうな場所もないし、ちゃんと降り立ったことはなかった。こうやってフレキシブルにいろんなところに立ち寄れるのも自転車の魅力だよな〜。

1:七里ヶ浜「ハイブリット」

ということでまずは一軒目、七里ヶ浜の「ハイブリット」に到着! 距離にして5kmちょっとといったところだろうか。20分くらいで着いたんじゃないかな。

こちらは昭和63年創業の老舗で、しばらくは“七里ヶ浜に唯一あるラーメン屋”として孤軍奮闘していた名店中の名店である。

まだオープン前だったので、ちょっと待つことにしよう。白い旗にも書かれているが、「牛乳ラーメン」というメニューが人気らしい。牛乳ラーメン……まったく想像がつかん。めっちゃ気になる……。

待つこと数分、店がオープン! メニューはこんな感じらしい。「めかぶラーメン」や「しらすチャーハン」に湘南っぽさを感じるが、今日は牛乳ラーメンにしておこう。

こちらがウワサの「牛乳ラーメン」。すごっ……マジで牛乳のような白さがある。さっそくスープからいただいてみると……

うっ……ウマい! クリーミーというか、ミルキーでまろやか。そこまで牛乳感は強くなく、どちらかというとすっきり系の豚骨スープのようなコクがある。鶏ガラベースのスープと牛乳の相性がめちゃくちゃいいし、バターの風味も効いていて香り高く、マジで完成度が高い。

ラーメンは弾力しっかりめの細麺で、牛乳スープがよく絡んでこちらも美味。

チャーシューは分厚く、ほどよい歯ごたえもあるタイプでとても美味しい。トリッキーなラーメンかと思いきや、いやいやとんでもない。スープ、麺、具材のどれもがハイレベルだし、味わいとては比較的素朴で、毎日でも食べられる安心感がある。これは人気も出るわ〜。

ハイブリット

住所:神奈川県鎌倉市七里ガ浜1-1-19
公式Instagram:ハイブリット 牛乳ラーメン (@hybrid__shichirigahama)

2:江の島「江ノ島らぁ麺 片瀬商店」

続いては江の島方面に向かってチャリを飛ばす。次の目的地まで3kmもないので、ゆっくりと風を感じながら走ることにしよう。

おっ、江の島が見えてきた! ただ、次のラーメン屋さんは江ノ島駅の方なので、ここで一旦は海から離れ、街の方へ。

うわっ、すごい。路上を電車が走ってる。江ノ電ってこんなところも走るんだ。風情があるな〜。

こちらが2軒目のラーメン屋さん、「江ノ島らぁ麺 片瀬商店」である。片瀬漁港直送の地魚スープがウマいと評判の人気店だ。

出汁は日によって違い、この日はマグロとサバと宗田カツオから出汁を取っているらしい。

店員さんによると、黒板にあった「マグロとサバと宗田カツオの出汁」は「地魚塩ラーメン」に使われているそうだ。ちなみに、「地魚醤油ラーメン」は「地魚塩ラーメン」と「煮干し醤油ラーメン」のブレンドだという。ここは「地魚塩ラーメン」にしておきますか。

出てきたラーメンがこちら。ってか、運ばれてきた時点で香りが凄すぎるんですけど! なにこれ、食欲がそそられまくる。さっそくスープを飲んでみると……

やっっっっっっば……出汁がめっっっっっっっちゃ濃厚! う〜〜〜っま!!!! なにこれ、すげぇ! 別に塩分が強いわけじゃないのに、濃い。風味がめっちゃ濃いからインパクトが超強い! 出汁だけでこの破壊力を出すのはなかなか難しいはず。まるで魚版の家系ラーメンとでも言うべきか。サバやカツオの風味がドバドバ襲いかかってくる。

麺は中太麺で、ちょっと歯ごたえがありながらもちもち食感もあっていい感じ。小麦の芳醇な旨みもハッキリと感じられる。

鶏肉チャーシューはしっとりと柔らかく、こちらも絶品。スープの存在感が凄すぎるのでついそっちに引っ張られるが、総じてクオリティが高い一杯だ。

江ノ島らぁ麺 片瀬商店

住所:〒251-0035 神奈川県藤沢市片瀬海岸1-4-7
公式X:片瀬商店 (@ou5KXoxwMEt0mE0)

3:茅ヶ崎「横濱屋」

さすがにお腹もいっぱいなので、ちょっと観光地などを回って小休止。

平日だというのに江の島はたくさんの人で賑わっている。暑いのにみんな元気だな〜。

カフェで少し時間を潰したあとは、街中のほうの道を通って茅ヶ崎方面へ。

茅ヶ崎駅の東口からちょっと進んだところにあるのが……

この日の最終目的地「横濱屋」である。茅ヶ崎には他に「横濱飯店」「のんち」という中華料理店があって、いずれも親族などの関係者で営業しているそうだが、これらの店で食べられる「肉そば」が茅ヶ崎のソウルフードとして人気なのだという。

さっそく「肉そば」を注文し、待つこと数分……

うわ〜、めっちゃウマそうなのが出てきた……。まずはスープを一口。

ウマい……ウマすぎる……!!!! なんだこの深い味わいは。醤油系スープのパキッとしたウマさとともに、肉や野菜の旨み・深みのようなものも凝縮されている感じというか。味付けはかなり濃いのに下品さは皆無で、ジャンク系っぽいんだけど繊細でもある感じ。

麺のほうもいただいてみると……

あっっっっっっつ!!!! でも超ウマい! この餡かけ部分が超絶熱い! 下手すると火傷するレベルだけど、ビックリするほどウマい! 相当な火力で炒めたのか、めちゃくちゃ香ばしくて、肉と野菜の素材としての旨みがしっかり残っている感じ。この餡が縮れ麺に絡みまくって至福……!これがソウルフードだなんて、茅ヶ崎の人たち、ズルいぞ!

汗をダラダラかきながらも、気づけば丼はすっからかんに。中毒性ヤバいこれ。すぐにでもまた食べたい……。

横濱屋

住所:神奈川県茅ヶ崎市共恵1-6-10
公式Instagram:横濱屋 (@yokohamaya_c)


ということで、今回は湘南ローカルの名店を3つ回ってみた。鎌倉から茅ヶ崎まで約16km、寄り道もしたので20km超の旅だったが、電動自転車のおかげで今回も疲労はなし。でもさすがに食べすぎたので、帰りは電動アシストをオフにして帰ろうかな……。