鉄道車両にはさまざまなタイプが存在する。ドアの数や座席の配置など、車両によって異なるが、あなたが通勤列車で最も便利だと思う車両タイプはどれだろうか。マイナビニュース会員1,300名のうち、通勤で列車を利用する812名に質問してみた。

  • 通勤列車で便利だと思う車両のタイプはどれ?

Q. 朝夕の通勤などで列車を利用しますか?

  • 利用する 812人(62.5%)
  • 利用しない 488人(37.5%)

Q. 通勤列車で便利だと思う車両のタイプはどれですか?

  • 1位 : 1両あたり片側4ドア、車内はロングシートの車両 368人(45.3%)
  • 2位 : 1両あたり片側3ドア、車内はロングシートの車両 184人(22.7%)
  • 3位 : 1両あたり片側3ドア、車内にクロスシートがある車両 91人(11.2%)
  • 4位 : 1両あたり片側4ドア、車内にクロスシートがある車両 85人(10.5%)
  • 5位 : 1両あたり片側5~6ドアの車両 40人(4.9%)
  • 6位 : 1両あたり片側2ドアの車両 33人(4.1%)
  • 今回の調査では、通勤に便利な車両としてロングシートの車両が上位を占める結果に

Q. その理由を教えてください

1両あたり片側4ドア、車内はロングシートの車両

  • 「すぐに降りるのでなるべくドアが多くて、立っていられる空間の多い車両がいい」(57歳男性/官公庁/公共サービス関連)
  • 「ドアが多い方が出入りに混まなくて良い。クロスシートは対面すると足が邪魔になるから、ロングシートが良い」(49歳男性/専門店/販売・サービス関連)
  • 「クロスシートは人が多いと座りにくく、かつ通路に入りにくくて都会型の通勤電車には向かない。排除すべき」(23歳男性/プラント・エンジニアリング/事務・企画・経営関連)
  • 「ロングのほうが人が多く座れるので、自分も座れる確率が高くなりそう。他の座席だと真ん中付近になったときに窮屈で狭そう」(25歳女性/ガラス・化学・石油/IT関連技術職)
  • 「短い乗車時間なら、サッと乗れてサッと降りれると思うから。2人掛けのシートだと、窓際に座った時に降りるのが面倒」(27歳女性/食品/専門職関連)
  • 東京メトロ日比谷線の既存車両は片側3ドア(一部車両は5ドア)だったが、新型車両では片側4ドアを採用している。車内はロングシート

1両あたり片側3ドア、車内はロングシートの車両

  • 「4ドアが必要なほど混雑しない。クロスシートは片方が空いていても座りづらい」(43歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
  • 「座れるならクロスシートがいいが、移動しやすくて大勢乗車できるのはロングシートだと思う」(41歳女性/サービス/事務・企画・経営関連)
  • 「ドアが多くても人の乗り降りが激しくなりそうなので、3ドアが最適のように感じる。ロングシートの方が乗り降りがスムーズだろうと思われるので」(33歳男性/広告・出版・印刷/事務・企画・経営関連)
  • 「4ドアだとシートが少なくなる。クロスシートだと足元が狭い」(44歳男性/食品/その他技術職)
  • 大阪環状線では、片側4ドアの通勤形電車から片側3ドアの新型車両323系への置換えが進められている。323系も車内はロングシート

1両あたり片側3ドア、車内にクロスシートがある車両

  • 「3ドアだと出やすいし、クロスシートがのんびりできるので」(43歳男性/その他電気・電子関連/メカトロ関連技術職)
  • 「掴まる場所が多く、座る人も立つ人も電車が運行している間は快適に過ごせると思うから」(40歳男性/システムインテグレータ/IT関連技術職)
  • 「ドアが多すぎず少なすぎず、シートは対面より全て同一方向のほうがリラックスできると思う」(47歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
  • 「2ドアは乗り降りに時間がかかりそうだから。クロスシートは、座ることができたらとても快適だから。(窓枠に肘を置ける)4ドアはクロスシートと親和性がないから。(座席数が少なくなる)」(37歳男性/教育/クリエイティブ関連)
  • 阪和線を走る新型225系。片側3ドアで、車内は横3列(2列+1列)の転換クロスシート

1両あたり片側4ドア、車内にクロスシートがある車両

  • 「ドアが多い方が、乗り降りしやすい。シートについては、クロスシートのある方が圧迫感が少ないので」(36歳女性/医療・福祉・介護サービス/事務・企画・経営関連)
  • 「ドアが多いほうが混雑が分散されそう。人に挟まれない、ゆったりシートが楽だと思う」(33歳女性/インターネット関連/クリエイティブ関連)
  • 「安定感があるし、人の目を気にしなくていいから落ち着く。自分の時間を保てる」(35歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
  • 「乗り降りしやすく、進行方向に向いて座れるから」(31歳男性/輸送用機器/販売・サービス関連)
  • 相模鉄道9000系リニューアル車両。リニューアル前から一部車両にクロスシートが導入されている

  • 京王電鉄の新型車両5000系をはじめ、有料座席指定列車での使用を目的にロングシート・クロスシート転換座席を採用した車両の導入も進む

1両あたり片側5~6ドアの車両

  • 「1つのドアに集中しない」(54歳男性/建設・土木/IT関連技術職)
  • 「混雑したときドアがたくさんあるほうが降りやすいと思う」(28歳女性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)
  • 「片側ドアの数が多いほど、乗客の乗り降りがスムーズになるし、乗客同士の接触自体も減り、誰もが快適に乗車できると思うから」(57歳男性/その他金融/営業関連)
  • 「混雑する場合はドア数があった方がスムーズに乗り入れができると思う」(55歳女性/その他/事務・企画・経営関連)
  • 片側6ドアの車両を組み込んだ中央・総武緩行線のE231系

  • 京阪電気鉄道5000系は片側5ドアの車両として知られる

1両あたり片側2ドアの車両

  • 「ゆっくり出来そうだから」(53歳女性/食品/事務・企画・経営関連)
  • 「座席数が多いため」(37歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
  • 「デザインが美しいから。165系、大好きでした」(29歳女性/農林・水産/営業関連)
  • 「座席がゆったりしていて、長時間の乗車でも疲れなさそう。読書など、時間を有効に使えそうな空間だと思う」(34歳男性/教育/専門職関連)
  • 京阪電気鉄道8000系(写真左)、京急電鉄2100形(同右)はともに片側2ドアの車両。平日朝など最混雑時間帯は一部列車のみの運用となる

総評

通勤列車で最も便利だと思われている車両は「1両あたり片側4ドア、ロングシートの車両」であることが判明した。4ドアの車両ならどこにいてもドアが近いため、混雑時にも乗降りしやすいという意見が多かった。ロングシートを選んだ理由としては、車内空間が広く開放感があることや、立客も含め収容力が高いことなどが挙げられた。

クロスシートだと足元が狭く、乗降りもしにくいことから、通勤ラッシュ時には「使いづらく無駄が多い」という。「クロスシートは知らない人同士で座りにくい」「なんか気まずい」といった意見も。2位は「1両あたり片側3ドア、ロングシートの車両」で、ロングシートの車両が上位を占める結果となった。3ドアを選んだ理由として「4ドアだとシートが少なくなる」「ドアが多いと寒い」といった点が挙げられた。

3・4位にはクロスシートの車両が選ばれた。クロスシートは列車の進行方向を向いて座ることができ、窓側の席なら窓枠に肘を置けるなどの利点があるという。「クロスシートの方が安心する」「リラックスできる」といった意見も多かった。座席ごとに仕切られているため、ロングシートよりもプライベート感が保てるのかもしれない。

「1両あたり片側5~6ドアの車両」を選んだ人から「ドアは多い方がいいに決まってる」「出入りが楽なのが一番」といった意見が出る一方、「1両あたり片側2ドアの車両」を選んだ人からは「寝るのに最適」「乗り降りは大変だが、走行中は静かで特急に乗っているみたいだから」といった意見が寄せられた。ドア数も座席のタイプも、人それぞれ「快適」と感じるポイントは大きく異なるようだ。

  • 調査時期 : 2017年10月2~7日
  • 調査対象 : マイナビニュース会員
  • 調査数 : 男女1,300名
  • 調査方法 : インターネットログイン式アンケート