みなさんこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。突然ですが、「年間100万円貯まる」って素敵な響きだと思いませんか? 100万円ってあればちょっと気持ちに余裕がでたり、達成感を持てたりと気分的にもちょうど良い金額ではないでしょうか。すでに100万円貯金できている人も、さらに年100万円お金が貯められたら、喜びはさらに増すと思います。 先日も厚生年金の支給開始年齢を、68~70歳に引き上げることが検討されることになったという報道がありましたが、このニュースを見て、改めて貯蓄は大切だと感じた方も多かったことでしょう。
今回から始まる連載『丸山晴美の節約道場! 年100万円貯めるためのマネーテクニック』では、Q&A方式で、年間100万円を貯めるテクニックを紹介していきたいと思います。まずは、最も基本的な質問からです。
【Q】よく雑誌や書籍で、「年間100万円貯める」といった特集記事などを見ますが、収入も増えないのに、節約だけで本当に年間100万円も貯めることができるのでしょうか。
【A】まず私の経験からお話すると、私は22歳から節約を始めて、手取り年収300万円で毎年最低でも150万円の貯金ができました。
「ひょっとして実家暮らしだったんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、実家暮らしではなく、一人暮らしでした。月5万円の家賃で、もちろん光熱費や通信費なども自分で払っていました。では、もともと"節約家"だったのかというと、そうではありません。お恥ずかしながら、あればあるだけ使ってしまう"浪費家"でした。いつも給料日10日前には通帳の残高とにらめっこしながら、「あと10日、5,000円でどう生活しようか?」などと頭を悩ませるような生活を送っていました。
そんな私がなぜ節約に目覚めたかと言えば、「自分の家を持つ」と言う目標を持ったことでした。目標を達成させるためにはやはりお金が必要ですが、「ではお金ってどうやったら貯められるのか?」と考えた末に始めたのが節約でした。
お金を貯める方法は3つあります。1つめは「収入を増やす」。2つめは「節約をする」。3つめは「投資運用をする」。このどれか1つだけではなく、2つ、3つと組み合わせて貯める方法もあるかと思います。
私がお金を貯めようと思ってまず始めに行ったことは、2の「節約」でした。なぜなら、「思い立ったその時からすぐに始められる」ことと、投資をするにも、そもそも資金がなかったからです。
節約を始めるまでは、「収入もそれほど高くないし、一人暮らしだからお金なんて貯まらない」と考えていました。しかし、実際節約をしてお金を貯めたという実績ができた今では、それが「言い訳」であったことに気づきました。ですから、「どうせ自分はこうだから…」と始める前からできないと決めつけないことが大切です。
貯金をするために大切なことは、生活費が余ったら貯金をするのではなく、給料が入ったら天引きなどですぐに積立をして、残ったお金でやりくりすることです。
年間100万円を貯めるためのシミュレーション
毎月の積立額 | ボーナス時の積立額 | 合計 |
---|---|---|
83,500円 | 0円 | 1,002,000円 |
50,000円 | 400,000円(200,000円×2回) | 1,000,000円 |
30,000円 | 640,000円(320,000円×2回) | 1,000,000円 |
25,000円 | 700,000円(350,000円×2回) | 1,000,000円 |
毎月83,500円はちょっと厳しいと言う方は、ボーナスをプラスすれば達成可能になります。ボーナスをアテにした消費をするよりも、なるべく貯金へまわすようにすれば貯まるスピードも速くなります。
100万円という金額について、すごく大きな金額だと思う方もいるかも知れません。実際、10万円は簡単に使ってしまえるけれど、100万円は簡単に崩したくないという気持ちになるでしょう。でもよく考えると、100万円は10万円が10個集まったものにすぎないのです。そう考えると、「10万円を10回貯めればいいだけ」なのです。
年間100万円貯めることができれば、10年で1,000万円も達成可能です。
どうせ自分なんてできるわけが無いと決めつけずに、まずはお給料が入ったらすぐに貯金をすることから始めてみましょう。
執筆者プロフィール : 丸山 晴美(まるやま はるみ)
外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している。