仕事でモヤモヤすることは、社会人なら誰しもあること。「自分ばかりがんばっている」「意見を言っても聞いてもらえない」……長く働いていくうえで、そんな焦りや無力感を抱いたときに、どうすればよいのでしょうか。

それを解決するヒントは、「思考のクセ」にあるかもしれません。キャリアコンサルタントである著者・福所しのぶさんが、変化が激しい今の時代に必要な「働くためのマインドセット法」についてまとめた書籍『仕事のモヤモヤ・イライラを止めて自分を取り戻す 小さなルーティン』(あさ出版)より、一部をご紹介します。

全5回の連載、第4回は「まわりと折り合いをつけるために必要な『メタ認知力』」です。

→第1回「自分らしく働けないのはストレス思考のせい」から読む

→前回のお話「ストレスを抱えず働くために、『自己肯定感』が必要な理由とは?」を読む

まわりと折り合いをつけるために必要な「メタ認知力」

  • 『仕事のモヤモヤ・イライラを止めて 自分を取り戻す 小さなルーティン』(あさ出版刊)より

自己肯定感が高い人は自信があり、どんな困難も乗り越えることができる。自己肯定感が高ければ、仕事のストレスとは無縁なんだろうな。そんなふうに思われるかもしれません。

私自身も、自己肯定感の低さを努力から得られる成功体験で覆い隠してきたタイプで、「成功体験や失敗体験にかかわらず、折れない自己肯定感を育てることがカギだ」と思っていました。
でも、仕事をうまくこなしていくには、それだけでは足りなかったのです。

仕事でストレスを抱える人のなかには、自己肯定感が高そうなのに、まわりとうまく折り合うのが苦手な人がいます。
そうした人を分析すると、自分の意見を持ち、自分に合ったやり方で挑戦する力はある反面、

  • いくつかの可能性(選択肢)を考え、まわりの状況を踏まえて取捨選択する
  • 自分の考えや行動を振り返る

といった行動が苦手な傾向があります。

このように、自分の行動や考えを振り返り、客観的に観察する力をメタ認知力といいます。
仕事でストレスを抱えないためには、自己肯定感を高めるとともに、一段高い視点から自分の状況を客観的に振り返るメタ認知力を高め、自分の行動を柔軟に変えていく必要もあるのです。

→この連載を最初からまとめて読み!

『仕事のモヤモヤ・イライラを止めて 自分を取り戻す 小さなルーティン』

  • 『仕事のモヤモヤ・イライラを止めて 自分を取り戻す 小さなルーティン』(あさ出版刊)

★転職を考える前に身につけておきたい「仕事で疲れないためのマインド」について書いた本
★仕事で結果を出していても、仕事でストレスをためてしまう理由について書かれた本
★仕事で気を遣いすぎてしまう人が結果をだせるようになる本
★「意見を言っても聞いてもらえない」「まわりから評価されていない」「自分ばかりがんばっている」と思わなくなる本

社会人なら嫌な仕事もガマンしてやるのが当たり前。リーダーなんだからきちんとできて当たり前。
こうした考えが残る一方で、人手不足、職場の高齢化、価値観の多様化の影響で、キャリア形成を考えながら自主的に働くことが求められる時代なりました。
変わらなきゃと思いつつも、「自信がなくて意見が言えない」「意見を言ってもわかってもらえない」「何を言ってもムダ」という焦りや無力感を感じている方も多いかもしれません。長く働いていくうえで避けては通れない問題です。

とはいえ、今すぐ転職するのは難しいのも事実。
では、どうすればいいでしょうか。そのヒントは、「思考のクセ」にあります。
キャリアコンサルタントである著者が、変化が激しい今の時代に必要な「働くためのマインドセット法」についてまとめたのが本書です。
仕事でストレスを抱えやすい3つのタイプの特徴をもとに、毎日できるルーティンを通して、働き方をアップデートするヒントをまとめました。キャリアコンサルティングのヒアリングで得た悩みをもとに、これからのキャリアをあなたらしく築いていくための方法をお伝えします。

◎こんな人におすすめ
・「このままでいいのかな?」というモヤモヤを抱えているが、今すぐ転職は考えていない人
・「自分ばかりががんばっている」と仕事でストレスをためている人
・仕事で評価されず、やりたいことや得意なことが見つけられていない人
・今の組織で働き続けていかなければならない事情のある人

→amazon.co.jp『仕事のモヤモヤ・イライラを止めて 自分を取り戻す 小さなルーティン』

著者:福所しのぶ
出版年月日:2023年05月10日
ISBN:9784866675022
定価:1,485円