ぜいたくな悩みかもしれません。でも、そんなに好きなタイプではない女の子、一緒にいてもノーマークだった女の子から、「付き合って」的なことを言われたとき、「こんなチャンスもうないかも、ええい、付き合ってしまおう! 」と思ったり、付き合ってしまった経験がある人、きっといらっしゃることでしょう。そんなふうに恋愛を始めたとき、常につきまとうのが、「ああ、やっぱり合わないかな。別れたほうがいいのだろうか」という気持ちです。
ぜいたくな悩みだとは思います。ですが、恋愛初心者であればあるほど、「恋愛って、こういうものではない気がする」「オレの理想の恋愛はこうだったのに」「何がどうっていうんじゃないけど、何かが違う気がする」と理想と現実のギャップに悩まされるもののようです。
今日は、こんな悩みを持ってしまう理由、どのようにこの悩みと付き合っていけばいいかを考えてみることにします。
まず、このような悩みのスタート時点に戻って、そこに立ってみると、そもそも「始まり方」が自分の恋愛の理想ではなかったという部分がきっとあるはずです。理想の恋愛では、好きになった女の子に自分から告白をして付き合いが始まっていた。大好きな女の子と、劇的な出会いやドキドキ事件を経て、お互いの気持ちを確認できて付き合うことになった。といった「始まり」を求めていたのに、実際は特に気にとめていなかった気の強いタイプの女の子から、「付き合っちゃおうよ~! 」と押されて「うん」と言い、ズルズルと付き合い始めてしまった。周囲の女友だちから「△△ちゃん、あんたのこと好きなんだよ」と、飲み会の席か何かの席ではやしたてられて、気が付いたらノリで地味で目立たないタイプの女の子と付き合うことになってしまっていた。
こういった恋愛の「始まり方」をなかなか忘れられなくて、「こんなはずじゃなかった」「どうしてこんなことになってしまったのだろうか」「あーあ、だからイヤだったんだよ」と、何か小さな困ったことがあるたびに考えてしまう。向こう発信で始まった恋愛は、オレが自分で選んで好きになった相手じゃないから、こういったいざこざやケンカが起きてしまうんだと思ってしまう傾向があるようです。
そこで、ちょっと振り返ってみてほしいのが、ケンカの理由はなんだったのか。どうしていざこざが起きてしまうのか、ということ。考えてみると、ケンカやいざこざの理由はいつも、彼女から連絡が入っていたのに、「後で連絡すればいいや」と思い、すぐに電話をかけ直したり、メールに返信したりしていなかったから。デートの約束をしていたのに、仕事や男友だちとの約束を理由にドタキャンを繰り返していた。といったことが原因で、そのため、会えばケンカになってしまう場合が多いのではないかと予想されます。
どうしてこういったことが起きてしまうのかというと、やはり、「彼女のほうが自分を好きだからこの恋愛が始まった」という気持ちが心の奥底にあって、つい彼女に冷たくしたり、何でもガマンしてくれるだろうと思い込んでしまったりする。そんな「甘え」が男性の中にあるのかもしれません。
恋愛関係は、公平で平等であってほしいと誰もが理想を抱いているでしょうけれど、なかなかそういうわけにもいかず、ほれた弱みのせいで、どちらか一方が弱い立場に立たされてしまうケースは多々あるものです。
彼女が自分のことを「好きなんだから」という強気な思いは、彼女にとっては惚れた弱みになってしまい、どうしても彼女が一方的にガマンや忍耐を強いられてしまう。それは仕方のないことかもしれませんが、こういった状態をずっと続けていると、彼女もどんどん疲弊していって、この恋愛がいやになってしまうことにもなりかねません。
うまくいかなくなって、別れてから初めて「ガーン」とショックを受ける。別れてやっと、いつの間にかオレも彼女を好きになっていたことに気付く。なんてことのないよう、彼女を好きか、好きになれないかの判断を早いうちに自分の中で済ませてほしいところです。
例えば、
・2~3カ月に一度しかデートしていない
・彼女の欠点を「かわいい」と思ったことがない気がするし、むしろ自分が絶対にしてほしくないことをするのが彼女の欠点。
・何度会っても、彼女の容姿に慣れない。好きな顔ではないなと思う。
こういった点にあてはまるようでしたら、別れてしまったほうがいっそ彼女のためにいいことかもしれません。逆に、ちゃんと彼女に好意と誠意を見せてあげたほうがいいパターンはというと、
・自分はあまり恋愛体質でなく、考えてみたら女の子に対しては常に受け身だった。
・なんだかんだマメに連絡を取り、頻繁にデートしている。
・実際に別れた場合を想像してみたら、「イヤだ、イヤだ」と思ってしまった。
といったところです。今すぐ、彼女に素っ気ない態度を取ったり、冷たくあしらったりするのをやめて、今までの分もやさしくしてあげてほしいものです。そもそも、付き合っている相手がいながら、オレ発信の恋愛ではないというだけの理由で、「こんなはずじゃなかった」っていうのは、ぜいたく過ぎる悩みなのですから、グチや文句を言う前に自分で自分の気持ちを整理したほうがいいと思います。
そして、いつの間にか彼女を好きになっていた自分に気付いたら、これまでの分を取り返す気持ちで、彼女にやさしく尽くしてあげてもらいたい気持ちでいっぱいです。自分の気持ちがわからないまま恋愛を続けるのは、相手に失礼ですので、ぜひ、早いうちに自分の心を見極めてもらいたいものです。
酒井冬雪です。女性の場合でも同じだと思います。付き合って1年も2年も経つのに、ケンカの度にいつも「だって、○○くんが先に付き合おうって言ったんじゃん(だから、モメ事があってもガマンして)」なんて言っていたら、それは大人げないと思います。付き合おうに対してYesと言った瞬間から、2人は同じ立場……そういう気持ちで恋愛を始められるといいんですけど。では、またね。