フォルクスワーゲンジャパンは7月3日、9世代目となるステーションワゴンの新型「Passat(パサート)」を発表した。9月から全国のフォルクスワーゲン正規販売店で予約注文を受け付け、11月からの出荷を予定している。グレード展開は以下の7種類。
- eTSI Elegance Basic 1.5L eTSI(110kW/150PS)、7速DSG、FWD
- eTSI Elegance 1.5L eTSI(110kW/150PS)、7速DSG、FWD
- eTSI R-Line 1.5L eTSI(110kW/150PS)、7速DSG、FWD
- TDI 4MOTION Elegance 2.0 L TDI(142kW/193PS)、7速DSG、4WD
- TDI 4MOTION R-Line 2.0 L TDI(142kW/193PS)、7速DSG、4WD
- eHybrid Elegance 1.5L eTSI PHEV (110kW/150PS)、6速DSG、FWD
- eHybrid R-Line 1.5L eTSI PHEV (110kW/150PS)、6速DSG、FWD
Passatは累計で3,400万台以上を売り上げた人気車種。今回は9年ぶりのフルモデルチェンジとなり、ワゴンボディ専用モデルとなった。従来のMQBアーキテクチャーの進化版「MQB evo」アーキテクチャーを採用し、従来のアダプティブシャシーコントロール「DCC」は2バルブ独立制御式の「DCC Pro」へと進化。
「DCC Pro」は、伸び側・縮み側が独立したオイル回路となったことで、それぞれ別々に減衰力をコントロールする。これはモータースポーツの世界では採用例があるものの、ボリュームセグメントでは世界初採用の技術だという。
「MQB evo」アーキテクチャーにより、「DCC Pro」と電子制御ディファレンシャルロック(XDS)を高度に協調制御する「Vehicle Dynamics Manager」を、フォルクスワーゲンとして初採用。走行状況に応じて4輪を独立可変制御し、正確なステアリングレスポンスが得られる。
パワートレインは、「1.5L eTSIマイルドハイブリッドシステム(FWD)」と、「2.0L TDI クリーンディーゼルエンジン」に4WDフルタイムシステム「4MOTION」を組み合わせたもの。eHybridは1.5L eTSI をベースにやや低い圧縮比にチューニング。システム総合出力は150kW/350Nm(欧州公表値)となり、19.7kWhのリチウムイオンバッテリーを使ったEVレンジ(WLTC、欧州計測値)は120km超を実現した。
ボディサイズは、ひとクラス上のセグメントに相当する4.9m級。50mm延長したホイールベースによって、リヤシートの居住性が向上している。荷室容量は1,920Lで、日本のステーションワゴンとしては最大級の容量だ。
駐車支援システムも進化し、ステアリング、アクセル、ブレーキの自動操作に対応。新たにメモリ機能を搭載し、駐車スペースの手前からの操作を記憶できる。メモリ登録件数は最大5件。
グレード別に見ると、エントリーグレードの「Elegance Basic」(1.5eTSIのみ)では、「Travel Assist」、レーンキープアシストシステム「Lane Assist」、 レーンチェンジアシストシステム「Side Assist Plus」などの運転支援システムを標準で装備。
「Elegance」では、15インチの大型タッチディスプレイを備える純正インフォテイメントシステム「Discover Pro」、ヘッドアップディスプレイが標準装備だ。
「R-Line」は、専用エクステリア、専用シート、19インチアルミホイールを装着している。これら3グレードをベースに、TDI 4MOTIONやeHybridの組み合わせで合計7グレード展開となる。