前回の記事では健康や医療に関して電話相談ができるカードを紹介したが、このほかにも個性的な電話相談サービスを備えたカードがいくつかある。今回はいざというときに助けになってくれるであろうカードを紹介する。
JEWEL-G iD、JEWEL-G QUICPay
オリコが発行する女性向けのカード「JEWEL-G」は、福利厚生サービス「えぶリコライフサポート倶楽部」が利用でき、国内外の宿泊施設やレジャー施設などで優待を受けられるほか、日本法規情報が提供する税務や法律に関する相談もできる。1人1回限り30分まで無料で、近隣トラブルや詐欺・悪徳商法に対する相談、男女トラブルや夫婦間トラブル、相続・遺言などの悩みに対するサポートを受けられる。
同カードにはiD機能を搭載した「JEWEL-G iD」、QUICPay機能を搭載した「JEWEL-G QUICPay」の2種類があり、どちらも年会費無料。リボ払いをする際は、手数料の実質年率が11.52%と低く設定されている特長もある(一般的なカードは15~18%)。
JTB旅カード JMB
「JTB旅カード JMB」は自動車のトラブルに駆けつけてくれるロードアシスタンスに加えて、ホームアシスタンスのサービスも付帯。ホームアシスタンスでは、自宅の鍵開けや水回りのトラブル、ガラスの破損に対して24時間365日、電話一本で駆けつけ、無料で応急処置を行ってくれる(応急作業を超える範囲は有料)。このほかにも、医療健康相談、食生活相談、法律相談、年金・税金相談に対しても、それぞれ専門機関へ取り次ぎしてくれるサービスを受けられる(年3回まで無料)。
同カードの年会費は2,160円で、JALマイレージバンクの機能も搭載。全国約3,000カ所のレジャー施設で割引を受けられる「えらべる倶楽部レジャー」も利用でき、海外旅行時には世界55都市の「Jiデスク(JTB旅カードデスク)」で、日本語対応スタッフに旅のさまざまな相談をすることもできる。
大丸松坂屋カード
「大丸松坂屋カード」はオプションで「JFRライフサポートサービス」(年会費1,080円)に申し込むと、盛りだくさんのサポートが受けられるようになる。自宅の鍵開けや水回りのトラブル、ガラス破損時の緊急対応などに対しては24時間365日、電話一本で駆けつけてくれ、30分以内の応急作業が無料(応急作業を超える範囲は有料)。身近な法律問題について、民事専門の弁護士に電話相談できるサービスは1回15分まで無料(予約制)。緊急時の医療相談は24時間365日、1回10分まで無料。このほかにも暮らしに関する幅広いサービスが利用できる。
カード自体の年会費は1,080円で初年度無料。支払い方法に「マイ・ペイすリボ」を指定し、年1回以上利用すると次年度も無料となる。また、「大丸松坂屋カード<ゴールド>」会員は「JFRライフサポートサービス」を無料で利用可能。こちらのカード年会費は7,560円だが、大丸・松坂屋で年間100万円以上(税別)利用した場合は次年度無料。支払い方法に「マイ・ペイすリボ」を指定した場合は初年度半額で、さらに年1回のクレジット利用があれば次年度も半額。このほかにも国内の空港ラウンジサービスを無料で利用でき、車・バイクのトラブルに対する「JFRロードサービス」も付帯している。
なお、大丸・松坂屋以外での買い物では、「大丸松坂屋カード」は200円利用につき1ポイント(=1円相当)が貯まるのに対し、「大丸松坂屋カード<ゴールド>」は100円利用につき1ポイントで還元率が2倍。大丸・松坂屋以外でもよく買い物をするなら、ゴールドカードを選ぶべきだろう。
今回紹介したカードは、年会費が必要になるものもあるが、自宅の鍵開けやトイレの詰まり修理は、安くても1回5,000円程度かかることを考えれば、2年に1回使うだけでも割安。いざというときに役立つサポートダイヤルを備えたカードを持って、安心も手に入れてみてはいかがだろうか?
公式サイトは以下の通り。
(※クレジットカードの用語などは以下を参照)
『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』
※本記事で紹介したサービス内容は、消費税率8%を前提とした更新日時点の情報です。また、各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。
<著者プロフィール>
タナカヒロシ(ライター・編集者)
普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。2015年3月発売の『最強クレジットカードガイド2015~本当にトクするカードの選び方・使い方~=写真=』(角川マガジンズ)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。