青森市のワーケーション体験の続編です。前回は、働く場所・暮らす場所としての青森市をご紹介しました。今回はバケーションに焦点を当てて、お話していきたいと思います。
青森に行ったら訪れてほしい!おすすめスポット
まず初めに、私が訪れてみて「ここいいな」と思った場所をご紹介します。
一つ目は、城ヶ倉大橋。八甲田から津軽方面に向かう橋で、上路式アーチ橋としては日本一の長さ、真下の渓流まで122mの高さという大きな橋です。
城ヶ倉渓流を眼下に見下ろすことができます。駐車場に車を停め、散策を楽しみました。 橋から車を走らせると見えてくるのは、地獄沼。
かつての爆裂火口跡に、近くから湧き出る温泉水がたまってできたものです。付近には火山活動のなごりの噴気口がいくつかあり、硫黄を多く含んだガスや温泉が噴出しています。
自然のパワーを感じることができました。
そこから歩くこと数秒。まんじゅうふかしと呼ばれる場所に着きます。まんじゅうふかしとは、まんじゅうをふかす場所ではなく、酸ヶ湯名物の、地獄沼下流にある温泉熱のベンチです。
木箱に腰掛けて、お尻を温めます。熱いと感じることはなく、じんわりと体の中が温まっていくという感じでした。子宝の湯、若返りの湯とも呼ばれ、胃腸・痔疾にも効能があるそうです。
青森県といえば、奥入瀬渓流とイメージされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。前回の滞在では車の中から風景を見るという形だったため、今回は車を降り、散策を楽しみました。
夕方になるとすぐに暗くなってしまうので、午前中~昼過ぎにかけての散策がおすすめです。自然の豊かさを感じながら、過ごすことができました。
奥入瀬渓流を通過してしばらくすると、見えてくるのが十和田湖です。
湖のほとりで、みなさんそれぞれの時間を過ごされていました。十和田湖の全体を見渡してみたいという方は、発荷峠第一展望休憩所がおすすめです。
私が訪れたときは天気がよく、奥の山々まではっきり見えました。
最後に、ご紹介したいのは夕日スポット。今までお話してきた奥入瀬渓流、十和田湖からは距離がありますが…。地元の方、一押しのビーチを訪れました。
地平線に沈んでいく夕日が、とてもきれいでした。海風も心地よく、いい気持ち。自然の豊かさに癒されながら、時を過ごすことができました。
マリンスポーツも楽しめる!選べるアクティビティ
おすすめスポットの次は、アクティビティ。ワーケーション体験では体験プログラムがいくつか設定されていて、その中から自分の好きなアクティビティを選んで、参加することができます。
私が今回選択したのは、カヤック体験。正直なところ、青森県にマリンスポーツのイメージがなかったため驚きました。場所は、夕日スポットでご紹介したサンセットビーチあさむしでした。
シーカヤックの乗り方・操縦の仕方などのレッスンを受けた後、いよいよ海へ。
湯の島とは、約600~700万年前の火山活動によって作られた島です。正面には赤い鳥居と弁財天を祀る祠がありました。
カヤックは初挑戦の私でも、楽しむことができました。ガイドさんも一緒なので、初めての方も安心です。
他には、SUPやバナナボート体験などもあります。季節によっても体験内容が違うので、それも楽しみの一つだと感じました。
新鮮な魚介に、アップルパイ。青森のグルメを楽しむ
お待たせしました。みなさんが気になっているであろう、青森グルメのご紹介です。以前、青森を訪れたときはバラ焼きというB級グルメの美味しさに感動しましたが、それ以外にも青森には美味しいものがたくさんありました。
まずは、十和田湖産のヒメマスです。主に十和田湖周辺でとれる魚で、美しい色の身と、くさみのないさっぱりとした味わいが人気です。
絶品でした!
次にご紹介するのは、海鮮丼です。カヤック体験で訪れたサンセットビーチあさむしから程近い場所にある、正立食堂でいただきました。
好きな海鮮を選択し、カスタマイズできるようになっていました。帆立が肉厚で、とてもおいしかったです。ロケーションも抜群で、海を眺めながら食事をすることができました。
青森といえば、やっぱりりんごですよね。市役所の職員さんが絶賛していたアップルパイを、食べに行きました。
私は、レモンパイとクランブルアップルパイを選択しました。どちらもとても美味しかったです。
そして、ちょっと意外かもしれませんが、青森には美味しいラーメンもあります。私が食べたのは、こちらの2種類のラーメンです。
煮干しラーメンはみなさんのご想像の通り、美味しかったです。濃さを自分で選択することができるので、自分好みの味にカスタマイズすることも可能です。
味噌カレー牛乳ラーメンは、どんな味だろう…と気になりますよね。それぞれの味が喧嘩をしてしまいそうですが、いい感じに調和されていて…癖になってしまう味でした。コンビニなどではカップラーメンも販売されており、お土産にもおすすめです。
最後に、少しジャンルは違いますが、秘伝のお茶をご紹介します。その名も「長生きの茶」です!
「1杯飲むと3年長生きし、2杯飲むと6年、3杯飲むと死ぬまで生きる」と言われるお茶で、こちらの店では無料で飲むことができます。
癖のある味かと思いきや、とても飲みやすかったです。青森県を訪れた際には、是非チャレンジしてみてください。
地域の人と関われる、交流プログラム
ワーケーション体験ではさらに、移住者ネットワーク団体または地域団体とのミニ交流会などに参加することができるという、交流プログラムの提案もされていました。
私は、棒パン&BBQ体験、郷土料理体験の2つに参加をしました。
棒パンとは青森のソウルフードの一つで、パン生地を先端に巻き付けた竹竿を火にかざして作ります。
焼きたてのパンは、ふわふわでとても美味しかったです。りんごジャムを塗って食べると、さらに良し。楽しくて美味しい体験となりました。
棒パン体験の後は、BBQ。地域の方々と楽しい時間を過ごすことができました。
郷土料理体験はその名の通り、青森の郷土料理を体験できる会です。地元のお母さん達が手作りの料理を持って、私が滞在する石木邸に遊びに来てくださいました。
私のお気に入りは、生姜味噌のおでん。本当に美味しくて、何個も食べてしまいました。お話も面白く、楽しい時間を過ごすことができました。
ワーケーション体験に参加してみて…
4泊5日という限られた時間でしたが、充実した日々を過ごすことができました。
仕事は主に宿泊施設で行いましたが、静かで快適でした。気になった点は、石木邸の冷房設備がないということくらいです。風通しはいいので、扇風機をフル稼働すれば過ごせないことはないですが、やはり冷房設備はあった方が良いなと感じました。
また、どちらの施設も照明が弱く、色が暖色系だったため、写真編集など繊細な作業には向いていないと感じました。こちらは卓上スタンド照明などを取り入れることで、今後改善されるようです。ますます過ごしやすくなりますね!
今回の旅では青森の魅力を再発見できたということに加えて、地域の方と交流する機会に恵まれたということが良かったなと思いました。普通に旅をしていると、自分からアクションを起こさない限り地域の方と深く関わるということはありません。地域の方と体験者の両者を繋ぐ機関があるからこそ、できた体験だと感じました。
地域の方と関わることで、暮らしをより具体的にイメージすることに繋がります。移住希望者にとって、かなり満足度の高いプログラムなのではと感じました。
2回にわたって、青森市のワーケーション体験についてご紹介しました。私自身も青森市をすっかり気に入ってしまいました。次は紅葉の時期に訪れてみたいなと思っています。
南谷有美(なんや・ゆみ)
カメラマン/ライター
2018年4月に認可外保育園の園長を退いてから、各地を巡る旅人に。リモートで仕事をしながら、好きな場所で好きなことをして生活しています。