春は、転勤などで急な引っ越しがあることもあります。私も、関東から四国への500km以上の移動など、何度か引っ越しを経験しました。
子育て中のママの場合、子どもを連れての引っ越しとなり、それはもう大変。8カ月の赤ちゃんと3歳の子どもとの引っ越しも体験した筆者が、学んだことをお伝えします。
転勤で急な引っ越し! 最初にすることは?
突然引っ越しが決まると、慌ててしまいますよね。どこに住んだらいい? 子どもの転校・転園手続きはどうなる? お世話になった方へのご挨拶は? など、さまざまなことが頭に浮かびますが、急いでやらなければならないこともあります。
では、急な引っ越しのポイントを押さえておきましょう。
1. 引っ越し日を確定しよう
4月から新生活が始まる方が多いため、3月~4月の引っ越しはとても人気があります。私自身、就職や転勤で春の引っ越しを何度か経験していますが、希望の日時の予約が取れないこともありました。
また急な転勤では、これから住む家を探すのも一苦労です。家族で住む家は、すぐに決められるものではないですよね。住む家が決まらないと引っ越し先の住所がわからないため、家を探すのが第一と思うかもしれませんが、家を決めてからだと、引っ越し業者は予約でいっぱい! という可能性もあります。
私の場合、どうしても3月中に引っ越す必要があったため、どのあたりの地域を検討中なのか引っ越し業者に相談することで、予約を取ることができました。
2. 子どもの転校・転園の手続き
学校や園により、手続き方法や必要な書類が異なります。学校や園、必要であれば自治体に手続き方法の確認をしましょう。
必要となる書類には、発行に時間を要するものが含まれているかもしれませんので、早めの行動を心がけましょう。手続きが無事に完了したら、転校・転園先の学用品の準備も忘れずにしたいですね。
3. 子どもへの対応
住み慣れた土地を離れ、知らない土地で生活を始めることは、大人であっても緊張するものです。学校という小さな世界で過ごしてきた子ども達にとって、転校・転園は大人が想像する以上に大変なことです。
仲の良いお友達と離れることを嫌がる気持ちや不安があるのも当然です。引っ越しの準備や作業自体が大変なことですが、お子さんのケアにもしっかり取り組みましょう。
具体的に私がしたことは、子ども達がこれから新しい場所に行く心の準備ができるよう、お世話になった方やお友達とお別れの場を作りました。また、新しく住むお家のいいところやその土地の楽しいところをたくさん伝えて、少しでも楽しみになるように工夫しました。
たとえば、引っ越し先の家の写真を撮っておき、新しい自分の部屋をどのようにしたいか子どもと話し合いました。ほかには、一緒に家の周辺の地図を見て、子ども達の好きな公園やレジャー施設を探しました。公園などがたくさんあることがわかると、子ども達も「ここに一緒に行こうね!」と嬉しそうに約束してくれました。
これから住む地域の決め手は?
子どもが小さいうちは、どの地域に住むかで学校や生活環境が決まります。新しく住むことになる地域がどんなところなのか、しっかり情報を集める必要があります。
小さい子どもを持つ共働きの親としては、子どもが保育園に入れるのかどうかも気になるポイントです。保育園だけでなく、その後に通う学校や学童の情報なども入手したいですね。
交通や生活する上での利便性、子どもがいる場合はとくに、治安なども知っておく必要があります。
知らない土地での学校選びの注意点
1. 転校生の受け入れ体制
転勤してくる人が多く住む地域があります。たとえば、大きな工場がある、たくさん会社のある都市に近いなど。転勤してくる人が多い地域では、転校生も珍しくありません。転校生を受け入れやすい環境ともいえます。
子どもへの負担を考慮し、転校生が多い学校を選ぶのもひとつの方法です。
2. 登下校
新しい家から通学をするのに、無理はないでしょうか。子どもが歩く通学路は、安全かどうかも気になります。住む家と学校の位置もチェックしましょう。
まだ住む家を決めていないならば、通う予定の学校を中心に住まいの場所を考えることもできます。
3. 習い事
その地域や学校によって、クラスの大半が塾などの習い事へ通っている場合もあります。実際に習い事に通うかどうかは各ご家庭の判断となりますが、同世代のお友達がどのような習い事をしているのかも、今後の生活の参考になります。
住んでいる人から情報を得る
インターネットで情報を検索することもできますが、もし引っ越し予定の地域に知人がいる場合はすぐに連絡を取り、その地域のことを聞いてみましょう。子連れで住むのにおすすめの町、人気のある町、学校や保育園のこと、交通事情なども聞けると大変参考になります。
そして、仕事帰りにスーパーに寄ることも多いママとしては、買い物が便利かどうかも忘れてはならないポイントです。さらに大人の通勤時間なども考慮し、子どもはもちろん、家族みんなが楽しい気持ちで新しい環境に向き合えるといいですね。
筆者プロフィール: 平井祥子
オフィスFP Lino 代表
理系出身の元エンジニアで2児のママ。結婚後、家計管理や資産運用などで行き詰まり、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。夫の転勤のため正社員を退職。徳島と大阪で子育てをしながらママ向けにお金の情報を発信中。マネー講座・働き方や仕事と家庭の両立に悩む女性の個別相談を中心に活動し、お金の面からママや女性が『自分らしいライフスタイル』をつくるサポートをしている。ホームページ「ママと女性のお金と人生設計」を運営。
2級FP技能士/マイライフエフピー認定ライター
イラスト=オオノマサフミ