楽しいアウトドアが一転、事故やトラブルに巻き込まれて死んでしまった……。しかしそんな危険は知っていれば避けられるかもしれません。

山や川、海で死なないために、アウトドアで起きた死亡事例から学ぶ最低限の安全の話をまとめた書籍『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』(著者・羽根田 治、イラスト・秋山 貴世、山と溪谷社刊)より、一部をご紹介します。

全5回の連載、第4回は「飲酒して泳いで死ぬ」です。

飲酒して泳いで死ぬ

  • 『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』(山と渓谷社)より

神奈川県横須賀市の三笠桟橋から船で10分、東京湾に浮かぶ無人島・猿島で8月上旬、海水浴をしていた20代男性の行方がわからなくなったと、海水浴場の従業員から110番通報がありました。警察などが捜索したところ、沖合約20メートルの海中に沈んでいる男性が見つかり、搬送先の病院で死亡が確認されました。男性は友人らと海水浴に来ていましたが、飲酒して酔った状態で海に入り、溺れたものとみられています。また、神奈川県三浦市の磯場では8月上旬、会社の同僚とともにバーベキューを楽しんでいた30代男性が、ビール約2・5ℓを飲んだあとにシュノーケリングをしていたところ、溺れて死亡するという事故も起きています。

死なないためには

日本ライフセービング協会の調査や海上保安庁の統計では、飲酒をした人の遊泳中の死亡率が高いことが明らかになっている。酒を飲んで酔うと、判断力や運動能力などが低下するため、泳ぐのは大変危険だ。また、炎天下での飲酒は脱水症状に陥りやすく、心疾患や脳卒中を発症させるリスクも高くなる。

『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』

  • 『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』(山と渓谷社)

まさか、こんなことで死ぬなんて。
アウトドアでの死の事例53から学ぶ、最低限知らなければならない安全の話。

ころんで死ぬ、ダニに噛まれて死ぬ、助けようとして死ぬ、キャンプの炊事中に死ぬ、風に飛ばされて死ぬ――など、アウトドアには「まさか、こんなことで……」と思うような、死の危険がたくさんあります。 本書では、アウトドアで実際に起こった死亡事例を紹介し、どうしたらそのような目にあわないか、安全に身を守るための解説をしています。

死の危険は、知っていれば避けられる可能性が高くなる。
アウトドアで自分や大切な人が危険な目にあわないために、最低限の安全の知識が書かれた本です。

著者:羽根田 治
発売日:2023.07.19発売
販売価格:1,430円
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