社会に出た瞬間から、“割を食ってる”気しかしない――。人口だけは多いのに、正社員枠はほぼ皆無。報われなさすぎるあの頃と、今も続く理不尽の数々、それでもなんとか生き抜いてきた……そんな「超氷河期世代」の“リアルな声”を、今こそ可視化していこう。
就職氷河期の“選べないキャリア”
●「就職説明会に行ったらあまりにも人が多すぎて、果たして自分の希望して企業へ就職できるのか、自信がなくなってしまいました。面接官からの難しい質問に、緊張して答える事ができませんでした」(48歳男性)
就職超氷河期――それは「まず企業に出会う」こと自体が難しかった時代。説明会には大量の学生が押し寄せ、面接を受ける前から圧倒される。そのうえ、採用する気もなさそうな圧迫的な質問が飛んでくることもあった。そんな場で自信を失い、本来の実力を出しきれなかった人も少なくない。
●「内定が出たのは悪評高い業界の会社ばかりだった」(45歳男性)
「自己責任」という言葉がもてはやされた時代に、ようやく手にした内定。企業を選べる状況ではなく、「内定が取れただけマシ」と自分に言い聞かせて、望まぬ業界に進んだ人も多い。
キャリアの入口で選択肢を極端に狭められたまま社会に出た氷河期世代は、その後も転職や昇進の場面で不利な扱いを受けがちだ。これは決して「意欲」や「資質」の問題ではない。構造的なスタートラインの格差――それが、就職超氷河期世代が今なお抱える本質的な困難なのだ。
調査時期: 2025年5月12日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数:365人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
