社会に出た瞬間から、“割を食ってる”気しかしない――。人口だけは多いのに、正社員枠はほぼ皆無。報われなさすぎるあの頃と、今も続く理不尽の数々、それでもなんとか生き抜いてきた……そんな「超氷河期世代」の“リアルな声”を、今こそ可視化していこう。
■応募種類は全部手書きだった
●「1説明会に参加するために書いた葉書は何百枚にもなり、当時は、1枚1枚手書きがよしとされたので、手にたこができた」(48歳男性/通信関連)
1990年代後半から2000年代半ばにかけて、バブル崩壊後の長期不況の中で社会に出た「就職超氷河期世代」。第二次ベビーブームによる人口の多さも重なって、就職活動は文字通り“椅子取りゲーム”。求人倍率が1倍を大きく下回る中で、就活のスタートラインに立つだけでも熾烈な競争を強いられた。
ネットエントリーがまだ一般的でなかった当時は、履歴書や応募ハガキは手書きが“常識”で、印刷された書類は「失礼」とされる風潮さえあった。手間も時間も費やして応募を続けても、説明会にすら呼ばれない……そんな日々に心が折れた人も少なくなかったはずだ。
●「大企業の一次面接で、面接待機者が大きなビルのワンフロアをぎっしり埋め尽くしていた光景は忘れられない。しかもそれが応募者を数十等分に分けたうちのひとつだったと後で知り、驚いて失望した」(48歳男性/その他)
こうしてスタートした彼らのキャリアは、その後の人生にも大きな影響を及ぼしている。“努力が足りなかった世代”といったレッテルで語られることもある。だが、今こそ声を大にして伝えたい。現在進行形で続く就職氷河期世代の苦労と不遇は、個人の努力不足ではない。構造的な課題として、いま改めて向き合う必要があるだろう。
調査時期: 2025年5月12日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数:365人
調査方法: インターネットログイン式アンケート